研究課題/領域番号 |
02253213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
岩井 荘八 理化学研究所, レーザー科学研究グループ, 研究員 (40087474)
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研究分担者 |
瀬川 勇三郎 理化学研究所, レーザー科学研究グループ, 副主任研究員 (30087473)
目黒 多加志 理化学研究所, レーザー科学研究グループ, 研究員 (20182149)
青柳 克信 理化学研究所, レーザー科学研究グループ, 主任研究員 (70087469)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | gallium arsenide / laser MOVPE / triethylgallium / atomic layer epitaxy / photoassisted decomposition |
研究概要 |
有機金属化合物(MO)を原料としたMOVPE法を於て、MOとAsH_3を交互に供給し、基板表面に吸着したMOをレ-ザ-照射によって分解させ、GaAsおよびAlGaAsの単原子層制御成長(ALE)を行った。MO原料としてTEG(トリエチルガリウム)を用いAlAs/GaAsヘテロ接合の基板上にGaAsを成長させ、レ-ザ-照射によるTEGの分解機構を検討した結果、GaAs表面に化学吸着したMOの光吸収が主要な機構であることが明らかにされた。また、光励起によって基板中に生成された電子および正孔の効果による光吸収率の変化も観測された。 レ-ザ-ALEによるGaAsの成長において、As原子の全てがGaで被われると、Ga原子上でのTEGの光分解は生じないために、As面上でのGaの堆積は1原子層で自動的に停止する。この様に、光照射による有機Gaの分解過程に中に、Gaの自動堆積停止機構が含まれているために、ALEが実現できる。更に、TEGおよびTEA(トリエチルアルミニウム)を同時供給してAlGaAsのALE成長を行い、ラマン散乱の方法を用いて組成の測定を行った。照射領域でのGaの組成比が非照射領域に比べて大きくなることが示され、Ar^+レ-ザ-照射によってTEGの分解がTEAに比べて大きく促進されることが分かった。 レ-ザ-ALE法は有機Gaの熱分解を抑えるために低温で成長を行っており、エチル基等の炭素が成長膜内に残留し易く膜質の劣化の原因となる。表面に残留している炭素などを脱離させるために、1秒間のAr^+レ-ザ-の照射時に発振波長700nm、パルス幅100ns、出力15mJ/パルスのアレキサンドライトレ-ザ-を数サイクルで照射し、基板表面の温度を瞬間的に上昇させた。この様な短い熱パルスの照射ではALEの成長条件は保持された状態で炭素の脱離が促進され、GaAs成長層の膜質が改善されることが分かった。
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