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金属人工格子の膜面内伝導現象

研究課題

研究課題/領域番号 02254213
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

櫻井 醇児  広島大学, 理学部, 助教授 (30033814)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード巨大磁気抵抗 / 熱電能 / スピン散乱
研究概要

Fe/Cr人工格子の試料について,50%に及ぶ巨大磁気抵抗が発見された。Fe/CrはFe膜内の平行に揃ったスピンが,外部磁場により反強磁性配列から強磁性配列に転移する。この過程に伴って巨大磁気抵抗効果は生じており,スピン方向に分裂した電子ポテンシャル散乱と関連して,多層膜特有の伝導電子散乱現象であるので注目されている。
我々は,この試料について熱電能の磁場効果を測定した。熱電能についても,磁気抵抗の場合に対応した磁場について,明らかな磁場効果が観察され,磁気抵抗のみではなく更に一般的に多層膜特有の伝導電子散乱が起っていることが確認された。磁気抵抗についてはその符号は常にマイナスであったが,熱電能についてはその符号が温度により変化し,4.2〜50Kまではプラス,50〜120Kではマイナス,120K〜室温では再度プラスと符号を変え,その大きさは80Kにおいて約ー10%,250Kにおいて+15%であった。これは伝導電子のスピン散乱構構が栄一のものではなく,2つ又はこれより多数のスピン散乱機構が意合しており,その符号と温度変化が異なるために,その総和としての熱電能の符号が温度変化するものと解釈できよう。多層膜中の伝導電子は明らかに人工格子の周期よりも大きな休束になって散乱を受けており,人工格子による電子物性の制御・設計に至る入口となる可能性があり,更に研究する必要がある。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 桜井 醇児,堀江 雅浩: "MnSb/Sb人工格子の輸送現象" 文部省科研費重点領域 金属人工格。第一回研究会資料. 34-35 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 桜井 醇児,堀江 雅浩,新庄 輝也: "Fe/Cr人工格子の熱電能の磁場効果" 文部省科研費重点領域 金属人工格子第一次成果報告書.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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