研究課題/領域番号 |
02255102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 良次 東京大学, 工学部, 教授 (80013811)
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研究分担者 |
笠井 健 大阪大学, 健康体育部, 教授 (30029459)
彦坂 興秀 国立生理学研究所, 教授 (70120300)
丹治 順 東北大学, 医学部, 教授 (10001885)
篠田 義一 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (60010104)
佐々木 和夫 京都大学, 医学部, 教授 (20025539)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
32,500千円 (直接経費: 32,500千円)
1990年度: 32,500千円 (直接経費: 32,500千円)
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キーワード | 随意運動 / 前頭連合野 / 小脳 / 補足運動野 / 大脳基底核 / 眼球運動 / ニュ-ラルネット / 運動プログラム |
研究概要 |
分担課題に従い、生理学的立場、行動学的立場および計算論的立場からそれぞれから随意運動発現と制御の過程についての研究を進めた。すなわち、1)佐々木らは随意運動の発現と制御に関する前頭連合野の機能について、サルを用い、色光刺激に対するGOーNO GO弁別反応時の皮質電位を計測、GO反応を抑制する神経機構を推定した。2)篠田らは小脳から頭頂野への入力の性質を生理学的方法と解剖学的方法を用いて解析し、二つの異なる頭頂野の部位への種類の異なる視床皮質投射系が存在することを明らかにした。この結果は、頭頂野の随意運動制御での重要な役割を示唆している。3)丹治らは二次運動野の所在と機能の分類を進め、内発的運動発現に関わると思われる部位を求めた。また、長期間単純動作の学習実験から一次運動野と補足運動野の相補的機能を明らかにした。4)彦坂らは大脳基底核が脱抑制の機構を用いて随意的な眼球運動の発現を足進し、特に、記憶にもとづいて予測的に眼球運動を起こすための情報伝達機構について調べた。具体的にはGABA系およびド-パミン系に注目した実験を行った。5)笠井らは暗中で頭の回転角を知覚する精度を視線制御機能のけいそくによって調べ、次に前庭動眼反射ゲインを人為的に低下または上昇させた場合に視線制御機能がどのような影響を受けるかを実験的に調べた。一方、随意運動の計算論的立場からの研究を吉沢と鈴木が進めた。6)吉沢らは、神経回路網における時空間パタ-ンの学習機構、神経系と物理的力学系の協調現象の数理モデル、誘発脳電位の多点計測による信号源推定法の研究を行った。7)鈴木らは、上腕を最適に運動させる神経回路モデルを学習によって構成する方法および把持対象の形状を認識し、手の形を決定する神経回路モデルの構成法を明らかにした。 なお、班会議を2回開催し、情報交換と今後の研究課題の討議を行った。
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