研究課題/領域番号 |
02255105
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
杉江 昇 名古屋大学, 工学部, 教授 (30126867)
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研究分担者 |
佐藤 俊輔 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60014015)
上坂 吉則 東京理科大学, 理工学部, 教授 (40019782)
清水 博 東京大学, 薬学部, 教授 (30037577)
酒田 英夫 日本大学, 医学部, 教授 (10073066)
甘利 俊一 東京大学, 工学部, 教授 (80010726)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
32,500千円 (直接経費: 32,500千円)
1990年度: 32,500千円 (直接経費: 32,500千円)
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キーワード | ニュ-ラルネット / ニュ-ロコンピュ-ティング / ニュ-ロコンピュ-タ / 神経回路 / 計算理論 / 最適化 / 学習 / 認識 |
研究概要 |
脳の計算原理についての基礎的共通的な課題、視聴覚や運動等と関連した具体的な課題、および脳での神経生理学的実現様式について、統合的な研究を行った。杉江は、運動立体視機構の理論、主観的のみ知覚される輪郭の生成機構の理論、視点により見え方の異なる3次元物体の形状を記憶・認識するネットワ-ク、複数音源の定位機構の理論の構築などを行った。甘利は、個々の回路網の特性を論ずる従来の手法に対し、あるア-キテクチャの回路網全体の考察を行う枠組みとして、ニュ-ロ多様体を提唱し、その幾何学的構造により回路網の能力を定式化した。酒田は、覚醒サルの頭頂葉ニュ-ロンにつき、大きさと両眼視差の変化の組合せに反応するものと、手の操作運動に反応するものを見出した。佐藤は、神経細胞の決定論的モデルであるBVPモデルについて解析し、m回のパルス刺激に対し、n回応答する場合と、カオス応答する場合とがあること、およびヤリイカ巨大軸策での実験デ-タと対応づけられることなどを示した。清水は、「意味論的情報処理」の観点から、理論的には、同期脱同期による図と地の分離のモデルを、ハイパ-コラム構造で構成し、計算機実験で有望な結果をえた。また実験的に覚醒サルの大脳皮質の複数の神経細胞の活動を記憶するための準備を行った。上坂は、Hopfield形神経回路網による最適化問題の求解について検討し、簡略化された最小問題を扱えばほぼ十分であること、最小解を得るには力学系の初期値を適切に設定する方法の開発が必要かつ唯一の難点であることなどを示した。篠本は、自己組織化神経回路網について研究し、入力情報空間上で似通った情報は出力情報空間でさらに近付けられる傾向のあること、比較的系統だった分類学的配置をとることを発見した。また、シミュレ-テドアニ-リングについても研究し、残留エネルギ-E(t)と、所要時間tとの間に、E(t)=c/〓n(t)が成り立つことを示した。
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