• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

単一細胞レベルでの海馬内神経回路の三次元的構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 02255205
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

石塚 典生  東京大学, 医学部, 助教授 (90126201)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード海馬 / 神経回路 / 細胞構築 / HRP細胞内染色 / PHAーL法 / スライス切片 / ラット
研究概要

1:ラット海馬は側脳室に沿ってC字状に湾曲しているので、長軸を直線状に伸展して固定し、長軸に直交する断面を基準にして形態学的解析を行った。これにより、海馬各領域の長軸方向での量的変化の把握が可能であり、また三次元的再構築も容易である。この割面での観察により,これまで背側海馬での存在が疑問視されていた海馬台が、中隔端に至るまで連続して存在することが明らかとなった。
2:CA3錐体細胞からCA1錐体細胞への軸索投射を、スライス切片を用いたHRP細胞内染色法とPHAL法により解析した。この結果、CA3錐体細胞の軸索は所謂lamella(薄い板状領域)内に限局するのではなく、むしろ海馬長軸方向に三次元的に広がることがわかった。CA3からCA1への軸索分布様式には三種の特徴が認められた。1)起始細胞の位置により中隔ー側頭葉方向への軸索終末分布の焦点が異なる。すなわち、CA3aからは、起始部よりも側頭葉側に投射が多く、中隔側へは少ない。CA3bからの軸索終末は、起始部レベルに最も多く分布する。CA3cからの投射では、起始部よりも中隔側に分布の焦点がみられる。2)CA1領域における終末分布の海馬台ーCA3方向への変化。軸索が注入部より中隔側へ行く程CA3に近い領域へ限局して来るのに対し、注入部より側頭葉側に向かうにしたがい、海馬台側へ移行する。3)海馬溝(頂上突起)ー白板(基底突起)方向への終末分布の変化。起始部より中隔側へ行くほど投射軸索の分布は白板側へ移行する。反対に起始部より側頭葉側へ行くほど放線層の最表層部、分子層直下に集合して来る。つまり、CA1錐体細胞頂上樹状突起の末梢部に分布が移行していく。軸索が中隔ー側頭葉方向へ広がる際に見られる2)と3)の分布域移行様式は、CA3のどの亜区分からの投射にも共通していた。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ishizuka,N.: "Organization of intrahippocampal projections originating from CA3 pyramidal cells in the rat." Journal of Comparative Neurology. 295. 580-623 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Ishizuka,N.: "Laminar organization of subcortical projection neurons in the rat subiculum" Neuroscience Research.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

URL: 

公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi