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大脳皮質コラムの並列挙動の制御のための神経可塑機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 02255206
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

中村 清彦  東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 助手 (10172397)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード並列処理 / 大脳皮質 / 可塑性 / 神経細胞集団 / 報酬系
研究概要

動物が報酬を得ながら特定の行動を学習する神経機構とその数学的記述を考察した。未知の外界におかれた動物が報酬によって学習を実行できるためには、次の2つの機能をもつことが必要となる。(1)多様な試行を生成する機能。(2)報酬に基づいて試行の中から適切な行動を見出せる機能。これらの機能が視床ー視床下部ー大脳皮質系の神経回路によって実現されている可能性を示すために、神経解剖学および生理学デ-タに基づき、この系の神経回路の数理モデルを構築し、その計算機シミュレ-ションを行なった。脳は情報処理機械として次のような優れた特性をもつ。(1)構成素子としての神経細胞の応答時間が比較的長い(最短で数ミリ秒)にもかかわらず、充分な学習訓練によって2〜3百ミリ秒の応答時間を実現できる。(2)ノイズや部分的破壊に対して強い頑健性をもつ。これらの特性が上記の神経系によって実現されていることを定量的に検証するために数理神経回路モデルを以下のように構築した。回路の各ノ-ドは同種の多数の細胞からなる神経細胞集団とする。各細胞の膜電位変化をHodgkinーHuxley回路で与え、細胞集団の入出力線維の興奮の空間平均を入出力変数とする。系のパラメ-タの値を生理学デ-タに基づいて設定したとき細胞集団は数ミリ秒の時間差を充分な頑健性をもって検知できることを示した。現在、上記の系の神経回路が各皮質コラムの興奮タイミングを数ミリ秒オ-ダ-で調節しながら全体として効率の良い並列演算をする機構として働くという仮説の下にその解析的証明および計算機シミュレ-ションを行なっている。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kiyohiko Nakamura: "Cerebral mechanism for rewardーmediated learning: a mathematical model of neuropopulational network plasticity." Biol.Cybern.63. 1-13 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 中村 清彦: "「極微小時間差検出の神経機構」" 神経回路学会全国大会講演論文集. 82 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Kiyohiko Nakamura,: "Neural TimeーResolution Depending on Waveform of Spikes." J.Theor.Biol.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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