研究課題/領域番号 |
02256203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
森 和博 新潟大学, 理学部, 教授 (90025635)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 造血支持細胞株 / 細胞接着 / ロゼット形成法 / ヘパラン酸サルフェイト |
研究概要 |
造血幹細胞の増殖分化は液性因子とともに、造血微小環境を構成する間質細胞による直接的支配を受けている。後者に関して我々は間質細胞株(MSー5)を樹立し、これが幹細胞を接着してその増殖を支持することを見い出し本研究を開始した。 1)MSー5の対照として用いられる造血非支持細胞株MSーKを樹立し、この細胞が造血支持細胞株MSー5に比して幹細胞接着能が低いことを示した。 2)細胞接着を定量化するために、MSー5、MSーKと赤芽球株(ELM)あるいは骨髄幹細胞分画との間のロゼット形成法を開発した。特にELM細胞はMSー5への接着がよく、接着機構研究のモデル系となることが分かった。 3)Findelの発見した幹細胞増殖抑制因子はこのロゼット形成を促進すること、また抗抑制因子抗体がロゼット形成を抑制することを見い出した。さらにMSー5をこの抑制因子で前処理した場合はロゼット形成が促進されるが、ELM細胞や骨髄細胞を前処理した場合には促進しないことから、この抑制因子は間質細胞を介して働くことが示唆された。 4)MSー5細胞膜上のヘパラン酸サルフェイトを除くと、ロゼット形成が起こらないことを見い出し、細胞接着へのヘパラン酸サルフェイトの関与を証明した。 5)抗MSー5抗体は免疫マウス、ラットで血清中に検出できたが、ハイブリド-マ細胞では検出できていない。現在続行中である。 6)造血細胞側の表面因子を検出するため抗ELM抗体を作製し、現在ハイブリド-マ細胞を数株得たところである。 モノクロ-ナル抗体は医学部の機器を使わせて頂き行った為進展が遅かったが、今度機器一式を購入したので今後は効率的な研究の進展がはかられるものと期待している。
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