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細胞内情報伝達系による転写制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 02258213
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関神戸大学

研究代表者

貝淵 弘三  神戸大学, 医学部, 助教授 (00169377)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード細胞増殖因子 / ras p21 / raf蛋白質 / cーfos / GDP / GTP交換反応
研究概要

PDGFなどの細胞増殖因子はCキナ-ゼや<ras>___ー p21、<raf>___ー遺伝子産物などの細胞内情報伝達系を介してcー<fos>___ー遺伝子の発現を制御していると考えられている。しかし、細胞増殖因子の受容体と<ras>___ー p21や<raf>___ー遺伝子産物との共役機構やこれらの蛋白質によるcー<fas>___ー遺伝子発現の制御機構はなお解明されていない。私共はすでにN1H/3T3細胞においてCキナ-ゼがSREとTREを、Aキナ-ゼがCREを介してcー<fas>___ー遺伝子の発現を促進することを明らかにしている。私共は本研究で、<ras>___ー p21や<raf>___ー遺伝子産物がCキナ-ゼやAキナ-ゼとは非依存的にSREとTREを介してcー<fos>___ー遺伝子の発現を促進することを明らかにした。他方、私共はすでに<ras>___ー p21に類似した新しいGTP結合蛋白質(G蛋白質)である<smg>___ー p21の精製と構造決定に成功している。<ras>___ー p21や<smg>___ー p21にはGDP結合型の不活性型とGTP結合型の活性型があり、不活性型と活性型の転換を制御する蛋白質が存在すると考えられる。<ras>___ー p21にはそのGTPase活性を促進し、その結果GTP結合型をGDP結合型に転換するGTPase活性促進蛋白質(GAP)が存在することが報告されているが、GDP/GTP交換反応を調節する蛋白質については明らかではない。私共は、<smg>___ー p21のGDP/GTP交換反応を調節する活性制御蛋白質(GDS)を精製し、そのcDNAをクロ-ニングして一次構造を決定した。さらに、<smg>___ーがAキナ-ゼによってリン酸化されると、GDSに対する感受性が増大してGDP/GTP交換反応が促進されることを明らかにした。したがって、<smg>___ー p21のGDP/GTP交換反応は<smg>___ー GDSとAキナ-ゼによって直接制御されていると考えられる。今後は、<ras>___ー p21や<raf>___ー遺伝子産物によるSREとTREの活性化機構を明らかにするとともに、<ras>___ー p21に対するGDSを精製して、細胞増殖因子受容体と<ras>___ー p21の共役機構を明らかにする必要がある。以上の結果を得たことにより、本研究の研究計画はほぼ達成できたと考えている。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Fukumoto,Y.: "Activation of the cーfos serumーresponse element by the activated cーHaーras protein in a manner independent of protein kinase C and cAMPーdependent protein kinase." J.Biol.Chem.265. 774-780 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Yamamoto,T.: "purification and characterization from bovine brain cytosol of proteins that regulate the GDP/GTP exchange reaction of smg p21s,ras p21ーlike GTPーbinding proteins." J.Biol.Chem.265. 16626-16634 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Hori,Y.: "Activation of the serumーresponse and TPAーresponse elements by expression of the vーabl protein:comparision of the mode of action of the vーabl protein with those of protein kinase C,cyclic AMPーdependent protein kinase,and the activated cーraf protein." Oncogene. 5. 1201-1206 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroyoshi,M.: "Role of the Cーterminal region of smg p21,a ras p21ーlike small GTPーbinding protein,in membrane and smg p21 GDP/GTP exchange protein interactions." J.Biol.Chem.266. 2962-2969 (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Hata,Y.: "Enhancement of the actions of smg p21 GDP/GTP exchange protein by the protein kinase Aーcatalyzed phosphorylation of smg p21." J.Biol.Chem.(1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Kaibuchi,K.: "Molecular cloning and characterization of the stimulatory GDP/GTP exchange protein(GDS)for smg p21s,ras p21ーlike small GTPーbinding proteins." Mol.Cell.Biol.(1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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