• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

粘菌細胞の分化過程における転写調節機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 02258222
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

田坂 昌生  岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (90179680)

研究期間 (年度) 1990 – 1993
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワード細胞性粘菌 / 細胞分化 / 遺伝子発現 / 転写因子 / 細胞内信号伝達系
研究概要

細胞性粘菌の細胞は集合して組織を形成すると、2種類の細胞(予定柄・予定胞子細胞)に分化する。我々は、予定胞子細胞の分化にともなって特異的に転写を開始する2つの遺伝子(Dp87とSp96)の転写調節機構を調べているが、本研究で次のことが明らかになった。
1、Dp87のDNA5'上流域に転写調節に関与するシス領域が存在するが、そこに塩基配列特異的に結合する核内因子とSp96のDNA5'上流域に存在するシス領域に結合する因子が同じ因子である可能性がゲルシフト法を用いた実験から示唆された。さらにそれぞれの結合領域を同定する実験からこの因子はAcAcccという塩基配列を認識する可能性が示唆され、これが他のいくつかの予定胞子細胞で特異的に発現する遺伝子の転写調節領域にも存在することが明らかになった。
2、組織を分散するとこれらの遺伝子の転写は直ちに停止し既に存在していたmRNAは速やかに壊れていく。しかし、細胞外からcAMAを与えると細胞表面のcAMPレセプタ-を介して刺激が細胞内に伝わり転写が再開しmRNAも再び蓄積する。この過程で上記の核内因子がどの様な挙動を示すかをゲルシフト法で調べたところ転写状態に関係なく因子は存在し特異的にDNAに結合しうることが解った。
3、いかなる細胞内信号伝達系を介して細胞外cAMPは転写の調節やmRNAの安定化を行なうのかを、種々のcAMPアナログや細胞分化に影響する薬剤、細胞内信号伝達系の阻害剤を用いて調べた。その結果、細胞表面のcAMPレセプタ-を介した刺激は、細胞のアデニレ-トシクラ-ゼを活性化し細胞内cAMP濃度を上昇さすことでmRNAを安定化することが明らかになった。一方、同じ刺激が細胞内Caイオンを増やすことで転写を引き起こすことも示唆された。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masao Tasaka: "Isolation and characterization of spore coat protein (sp96)gene of <Dictyostelium>___ー <discoideum>___ー" Cell Differentiation and Development. 31. 1-9 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Keiko Takemoto: "cAMP regulation of the expression of presporeーspecific genes,SP96 and Dp87,in disaggregated slug cells of <Dictyostelium>___ー <discoideum>___ー" Cell Differentiation and Development. 31. 89-96 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

URL: 

公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi