研究課題/領域番号 |
02259104
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | (財)蛋白質研究奨励会 |
研究代表者 |
芝 哲夫 蛋白質研究奨励会, ペプチド研究所, 所長 (30028089)
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研究分担者 |
森 謙治 東京大学, 農学部, 教授 (20011843)
磯部 稔 名古屋大学, 農学部, 助教授 (00023466)
金岡 祐一 北海道大学, 薬学部, 教授 (50001029)
小川 智也 理化学研究所, 細胞制御化学, 主任研究員 (30087572)
稲垣 冬彦 東京都臨床医学総合研究所, 室長 (70011757)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
1990年度: 18,000千円 (直接経費: 18,000千円)
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キーワード | シアル酸 / ガングリオシドGD_3 / ガングリオシドGQ_<1b> / NMR / セレブロシド / シアリルトランスフェラ-ゼ / 光アフィニティラベル法 / 化学合成 |
研究概要 |
細胞認識や分化誘導などの重要な生物活性に広く関わる糖脂質ガングリオシドの生物学的研究を進めるために純度の高い化学合成物の供給が強く望まれている。本研究は、ガングリオシドの化学合成を推進し、ガングリオシドの機能発現に関連する化学的研究を行ったものである。まずガングリオシドの構造に必須のシアル酸を安価に入手し得るDーグルコ-スから出発してオキサロ酢酸とのアルド-ル縮合により合成する方法が開発された(芝)。つぎにシアル酸の高立体選択的グリコシル化反応を行うために3ーβーフェニルチオ基の導入が試みられ、この方法を応用してガングリオシドGD_3の合成が行われた(小川)。さらに神経突起刺戟作用のある4分子のシアル酸が結合したガングリオシドGQ_<16>の合成が試みられた。シアル酸の立体選択的グリコシル化反応のために3ーβーヒドロキシルまたは3ーβーフェニルチオ基の隣接基関与が利用され、糖とセラミドとの縮合にはチオグリコシドが用いられた。これらの方法を用いて保護GM_3やシアル酸(α2ー3)シアル酸(α2)糖鎖の合成が行われた(後藤、磯部)。ガングリオシド構造に特徴的な糖脂質疎水性鎖の化学合成の一環としてブタおよびモルモット表皮から単離された2種のセレブロシドが合成された(森)。ガングリオシドの生合成に関わるシアリルトランスフェラ-ゼの精製分離を行う目的で光アフィニティラベル法の導入が計画され、3ーフェニルー3ートリフルオロメチルジアジリン誘導体が新規に開発され、これをGM_3合成酵素シアリルトランスフェラ-ゼの精製に適用するためのシアル酸ドナ-およびアクセプタ-の合成が行われた(金岡)。ガングリオシドの生体膜上のコンホメ-ションを解析してその生物活性との関連を調べる目的でまず600MH_2 NMRによる糖脂質GLー5の糖鎖構造の解析が行われ、金重水素化リン脂質ミセルを用いるNMRによりセラミド部分の構造解析の手法が研究された(稲垣)。
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