研究課題/領域番号 |
02259207
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
長谷川 明 岐阜大学, 農学部, 教授 (10026429)
|
研究分担者 |
木曽 真 岐阜大学, 農学部, 教授 (90092931)
|
研究期間 (年度) |
1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
|
キーワード | ガングリオシド,合成 / シアル酸,αーグリコシド合成 / 細胞表層グリコスフィンゴ糖脂質 / シアロ複合糖脂質;合成・機能 / ガングリオシドGM_3,GM_2, / シアリルールイスX / ガングリオシドGM1b合成 / シアリルラクトテトラオシルセラミド,合成 |
研究概要 |
シアロスフィンゴ糖脂質ガングリオシドの系統的大量合成法を確立することを目的とする本年度の実績はつぎの通りである。 1.合成上最も重要で困難な点はシアル酸をオリゴ糖鎖の特定の位置でαー配糖体を収率よく合成することである。前年度においてシアル酸のαーメチルチオグリコシドをドナ-とし、DMTST(ジメチルメチルチオスルフォニウムトリフレイト)をプロモ-タ-とし、適切に保護された糖鎖とCH_3CN中ー15℃で反応すると目的とするαー配糖体を得たが、今回は容易にシアル酸から合成できるシアル酸のα及びβーメチルチオグリコシドもドナ-となることを発見した。さらにプロモ-タ-としてNIS(Nーヨ-ドコハク酸イシド)も有効であることを認めた。 2.上記した方法を利用して、複雑なガングリオシドであるシアリルルイスX及びシアリルルイスムの全合成に成功するとともに、そのシアル酸部分の位置異性体の合成も完了することができた。ついで、このルイスXを内皮細胞が炎症のときに出現するELAMーI(糖蛋白質)が特異的に認識するという最近の発見の重要性を考慮し、その認識における分子構造を有機合成化学的に解析する目的で、その糖鎖、セラシドの種類及びシアル酸、フユ-スの結合位置の異なるルイスX類縁体及び糖鎖の合成に成功した。 3.ガングリオ系ガングリオシドの系統的合成経路を開発するために、シアリルラクト-ス誘導体を前述した方法で合成し、ガラクト-ス部のCー4位に2ー3ジドガラクト-ス誘導体をCH_3CN溶媒中DMTSTを用いアセトニトリウムイオンのアノメリツク効果を利用Cーβーグリコシドを得た。この導入された糖のCー3位に各種糖鎖、例へばガラクト-ス、シアリルガラクト-スなどを導入すれば、容易にガングリオ系列ガングリオシドが系統的に合成することが可能であろう。
|