研究課題/領域番号 |
02261208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
渡辺 雄一郎 帝京大学, 理工学部, 助教授 (60183125)
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研究分担者 |
岡田 吉美 帝京大学, 理工学部, 教授 (30011703)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | タバコモザイクウイルス / RNAベクタ- / 植物細胞 |
研究概要 |
タバコモザイクウイルス(TMV)のコ-トタンパク質が爆発的に合成されるしくみを主に転写という観点から解析をすすめ、以下のような知見を得、さらに異種タンパク質を植物体で作らせる目的に応用を行なっている。1.コ-トタンパク質を翻訳する鋳型となるサブゲノミックmRNAの転写の開始が、約100塩基ほどの領域(以下プロモ-タ-領域の存化によってひきおこされることが明らかとなった。2.このプロモ-タ-領域を残し、コ-トタンパク質の遺伝子部分の配列を欠失させてCAT遺伝子、エンケファリン遺伝子を発現する人工TMVを作成した。これらの人工ウイルスの感染によって、CATならびにエンケファリンの発現を確認した。現在GUS遺伝子についても同様の構築を行なっている。3.このプロモ-タ-領域をウイルスゲノム中に複数持つTMVを構築し、コ-トタンバク質を一方で合成させながら異種タンパク質を他のプロモ-タ-で合成するようなTMVを作成した。ただし結果は、転写同士の競合が起きることが明らかとなった。4.TMVのゲノムRNAの3端側約200塩基にはtRNA様構造およびpseudoknot構造と呼ばれる特徴的な二次構造がある。そのうちtRNA様構造と、pseudoknot構造のうち一番3^′端側のstemーloopがウイルスRNAに必須であることが明らかとなった。pseudoknot構造の残りの部分は、ウイルスRNAの安定性に寄与していることが示唆されてきた。現在、これらの2次構造部分をGUS遺伝子のmRNAの3^′非翻訳領域に導入した際に、mRNAの安定性に寄与するか否かをアッセイし、この構造のmRNAの安定性への寄与を考察する予定である。
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