研究概要 |
代表者(佐藤宏樹)は二つの双曲的Mo^^<^>bius変換により生成された群が離散群となるための条件を与え,種数2の実型Schottky空間の形状及び境界様相を明らかにした.この結果は近くTo^^<^>hoku Math.J.より発表される予定である.更に,純双曲的Fuchs群の場合Jorgensenの不等式が極値となる数は第I型では16,第IV型では4であることを示した.また,一般のKlein群に対するJorgensenの不等式が極値を与える例を与え,Klein群の列の代数的収束と幾何学収束の違いを考察した.諸沢俊介は無限生成Fuchs群の極限集合のある種の部分集合についてそのハウスドルフ次元と収束指数の関係を調べた.奥村善英は穴のないRiemann面のTeichmu^^¨ller空間のlength parametersの最小個数はその空間の次元と一致することを示した.中西敏浩はFuchs群のBers embeddingによるTeichmu^^¨ller空間の内半径が最小値2をとるためのいくつかの条件を与え,Riemann面上のPoincare^^´ metricに対する測地線の自己交差をもつものの長さの評価について,2,3の結果を得た.戸田暢茂は退化した関数系に対する一般化したCartanの予想とdefectなどについて,また,代数的微分方程式の代数型解についていくつかの結果を得た.谷口雅彦は一般のRiemann面上重要な不変量に対する擬等角変形の下での一階,二階の一般的な変分公式を導いた.藤本坦孝は〓^3内の非平担完備極小曲面のGauss写像に関し,除外指数の定義を改良することにより以前に得た結果の拡張を行なった.伊藤正之は方物型方程式のDirichlet問題の非正則点の特徴付けをWiener型の容量を用いて行なった.中井三留はMyrberg型二葉円板がrigidになる例,及びnonrigidになる例を与えた.さらに,Schro^^¨dinger方程式の超関数解が連続となるための必要十分条件を与えた.
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