研究課題/領域番号 |
02302017
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木舟 正 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40011621)
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研究分担者 |
原 忠生 国立弓削商船高等専門学校, 教授 (60013413)
松原 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80202323)
荻尾 彰一 東京工業大学, 理学部, 助手 (20242258)
谷森 達 東京工業大学, 理学部, 助教授 (10179856)
手嶋 政広 (手嶋 政廣) 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40197778)
村木 綏 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (70013430)
須田 英博 神戸大学, 理学部, 教授 (30011555)
河辺 征次 高エネルギー物理学研究所, 助教授 (10044786)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
37,600千円 (直接経費: 37,600千円)
1992年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1991年度: 10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
1990年度: 19,400千円 (直接経費: 19,400千円)
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キーワード | 高エネルギーガンマ線天文学 / 解像型チェレンコフ望遠鏡 / チェレンコフ光 / パルサー / 宇宙線の加速 / 宇宙線の起源 / ガンマ線星 / 宇宙の高エネルギー現象 / 空気シャワー / 高エネルギー天体物理学 / 高エネルギ-ガンマ線天文学 / 天体の高エネルギ-現象 / 中性子星 / 超新星 / X線星 / パルサ- |
研究概要 |
高エネルギーガンマ線による宇宙の研究は、光の広い波長領域の中で最後に残された観測の窓である。本研究は1000GeV(=1 TeV)程度のエネルギー領域で有効な望遠鏡を建設し、これを用いて新たな観測の窓を開けることを目標とした。(1)口径3.8mの放物面鏡をオーストラリアに移転し、220本の光電子増倍管からなるカメラを設置、電子回路、計算機システムを接続して解像型チェレンコフ望遠鏡を建設した。従来に比べ一桁優れた0.1°の精度の角度分解能、および宇宙線雑音の除去識別能力をもつ解像型チェレンコフ望遠鏡を建設したことにより第一の目標がまず平成4年度に達成された。引続き観測が開始され、PSR1706-44、かにパルサー、帆座パルサーの3つのガンマ線パルサー、および超新星残骸や活動銀河活動銀河などの天体を観測した。このうちで特に(2)ガンマ線パルサーPSR1706-44からのガンマ線の信号を検出した証拠を得ている。この天体からの超高エネルギーガンマ線 (TeV領域)は本研究の結果が最初の発見となる。ガンマ線パルサーの中では米国のグループによるかにパルサー/星雲に次ぐ二番目の天体となる。また、(3)かにパルサー/星雲についても〜6TeVのガンマ線を観測し、この天体についての新しい知見を提供すると共に、米国の同種望遠鏡との性能の比較なども可能となっている。これらの成果により、本研究はその目標である"TeV 領域の観測の窓を開けること"の第一歩を踏み出すことができた。本研究の結果稼働が可能となった口径3.8mの解像型チェレンコフ望遠鏡は現在世界で最も優れた解像度を有している。観測は開始されたばかりであり現在も引続き行なわれている。多くの成果を今後の観測からもたらすことができると考えている。
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