研究課題/領域番号 |
02302053
|
研究種目 |
総合研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
船舶構造・建造
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大高 勝夫 九州大学, 工学部, 教授 (80194182)
|
研究分担者 |
森 正浩 長崎総合科学大学, 教授 (80140937)
道本 順一 海上保安大学校, 助教授 (80106806)
郷田 国夫 筑波大学, 構造系, 教授 (40134209)
前田 正広 九州大学, 工学部, 助手 (70173713)
安澤 幸隆 九州大学, 工学部, 助教授 (10191123)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1991年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1990年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
|
キーワード | 船体強度 / 振動 / 防撓板 / 高速船 / 接水構造 / 船体構造 / 強度 / パワ-フロ-法 |
研究概要 |
(1)高速船の構造の特微である薄肉箱型構造においては、通常のはり理論では考慮していない曲げによるせん断おくれの影響があるが、これを考慮した縦強度計算法を作成し、これを用いて没水型双胴水中翼船の縦強度検討をおこない、翼の取付部などに従来のはり理論では把握できなに付加応力が発生していることを明らかにした。 (2)高速船設計において必要な、構造の強度及び振動の簡易計算法の開発に関して、有限要素法と遷移行列法とを組み合わせた計算法の開発を行い、実例計算でその有効性を検証した。 (3)高速船においては波浪の衝撃が大きいが、衡撃横荷重を受ける内構材の強度について実験を含めて検討し、衝撃力の特性とそれによって生ずる過渡応答との関連、及び板と防撓材の取付角が衝撃強度に及ぼす影響について現象を明らかにし、多くの知見を得た。 (4)接水防撓構造の高次振動について、板に面内荷重及び初期撓みがある場合を含めて、昨年度開発した有限要素法をさらに発展させた計算と模型実験によって詳細に検討した。その結果、次のことを明らかにした。 (a)防撓構造の振動特性は想像以上に初期撓みや面内荷重の影響を受けやすい。 (b)初期撓みは振動数を増加させ、面内荷重は減少させるので、両者の兼ね合いによって実構造の振動数が理想的な構造から増加するか減少するかがきまる。 (c)以上の振動数の変化は、防撓材間の板の座屈荷重及びモ-ドと密接な関係がある。 (d)接水振動における水の影響は、初期撓みや面内荷重の影響とは分離して論じて差し支えない。 (e)溶接ひずみに基づく不均一な初期撓みや、構造配置の制約による寸法の不均一は振動特性、特に振動モ-ドに大きく影響するので、振動疲労などの検討には無視できない。 (5)高速艇の高周波振動の検討において必要である、計測値から構造の特性行列を推測する手法について研究し、これに関して簡略で精度のよい手法の見通しが得られた。
|