研究課題/領域番号 |
02304028
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
川島 良治 京都大学, 農学部, 名誉教授 (50026382)
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研究分担者 |
松井 徹 京都大学, 農学部, 助教授 (40181680)
北川 政幸 山口大学, 農学部, 助手 (00144923)
原田 宏 宮崎大学, 農学部, 助教授 (90041061)
矢野 秀雄 京都大学, 農学部, 教授 (20026587)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
11,100千円 (直接経費: 11,100千円)
1992年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1991年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1990年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | ビタミンA / ビタミンE / 肉質 / 脂肪交雑 / 肉色 / 肥育牛 / 枝肉形質 / 脂肪酸組成 / マグネシウム / ラット / 牛 |
研究概要 |
本研究では上質牛肉生産に関連する栄養・生理学的要因の検索と解明に向けた試験を行った。黒毛和種去勢牛、ホルスタイン種去勢牛、それぞれ約100頭のデータでは黒毛和種去勢牛の約半数が1.0μg/g以下の肝臓中ビタミンA含量であり、明かなビタミンA欠乏であると判定された。一方、ホルスタイン種去勢牛の肝臓中ビタミンA含量は黒毛和種去勢牛のそれより5〜12倍高く、ビタミンA欠乏と見なされる牛はいなかった。しかし、1990年と比較すると1991年ではホルスタイン種去勢牛のビタミンA栄養状態は明らかに低下していた。血漿中、肝臓中ビタミンE濃度については黒毛和種去勢牛とホルスタイン種去勢牛の間には差はなく、欠乏と判定される牛もいなかった。肉質との関係では肝臓中ビタミンA含量と脂肪交雑(BMS)は有意な負の相関、肝臓中ビタミンA含量と肉色(BCS)、血漿中ビタミンE濃度と肉色(BCS)の間には有意な正の相関があり、これらの脂溶性ビタミンが肉質に影響を与えることが示唆された。ラットを用いた試験においても、ビタミンA欠乏は肝臓脂肪量を明らかに減少させるが、筋肉中の脂肪割合については、増加あるいは対照区と差がないという結果を得た。現在、何故ビタミンA欠乏が脂肪交雑を改善するのかという点について、脂肪細胞の培養系を用いて検討を進めると共に、ビタミンA欠乏の牛の脂肪細胞の大きさと数について調べようとしている。本研究ではさらにラットを用いて中鎖脂肪酸(MCT)を与えた場合の体構成成分、肝臓脂肪の脂肪酸組成の変化と、β-アゴニスト投与と甲状腺ホルモン状態の組合せが体構成成分、脂質代謝に及ぼす影響について検討を加え、筋肉中の脂肪含量を調節する方法についての基礎知見を得た。
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