研究課題/領域番号 |
02304047
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
大澤 炯 琉球大学, 医学部・泌尿器科, 教授 (70045251)
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研究分担者 |
日台 英雄 聖マリアンナ医科大学, 泌尿器科, 兼任講師 (30046007)
石川 勲 金沢医科大学, 腎臓内科, 教授 (30097414)
小磯 謙吉 筑波大学, 臨床医学系・泌尿器科, 教授 (20010192)
斉藤 泰 長崎大学, 医学部・泌尿器科, 教授 (70039832)
阿曽 佳郎 東京大学, 医学部・泌尿器科, 教授 (00009961)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
20,300千円 (直接経費: 20,300千円)
1991年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1990年度: 14,200千円 (直接経費: 14,200千円)
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キーワード | 腎嚢胞 / 多嚢胞化萎縮腎(ACDK) / 腎癌 / サイトカイン / 成長因子 / CFPA(Cyst Formation Promoting Activity) / 尿細管 / グルタチオン / 上皮成長因子(EGF) / トランスフォ-ミング増殖因子(TGF) / グルタチオン(GSH) / 上皮膜抗原(EMA) / BSAー11 / インタ-ロイキン1(ILー1) / 糸球体性嚢胞 |
研究概要 |
1)透析腎の病態と嚢胞の形成:(1)小児透析患者では糸球体上皮に由来すると考えられる幼若な細胞が乳頭状に増殖するEmbryonal hyperplasia of Bowman's capsular epitheliumが、成人透析患者ではACDKが見られる。成人ではACDKに癌が発生する背景は、小児ではこのような幼若な細胞の増殖をもたらす可能性がある.(2)嚢胞壁はその抗原性から、近位のみならず遠位尿細管の性質も示し、また特定の抗原の消失も見られた。(3)尿細管上皮の増殖にはEGFやFGF、IGFー1が促進、TGFーβが抑制的に働くが、嚢胞液内のEGFはごく小量であり、TGFーβの多くは不活性型であった。液中のCFPAと嚢胞の大きさとに弱い相関が見られ、CFPAを持つ因子が嚢胞の増大に関与する可能性あり。(4)良好な腎機能を有している症例は、腎移植後経過年数と共に嚢胞数が減少した。2)嚢胞形成と発癌:(1)薬剤を用いたマウス嚢胞形成実験で、癌遺伝子のCーmycが一過性に出現した。(2)rasーP21抗体とレクチンを用いた検討からACDK嚢胞壁上皮には異形成化傾向が見られた。(3)嚢胞壁(液)におけるグルタチン代謝が正常と大きく異なっていることから、壁では活性酸素毒性が発現しやすい状態あり。(4)癌を伴った嚢胞内液のILー6濃度は癌なし嚢胞より高く、腎癌増殖との関連が考えられた。(5)ACDKに合併した腫瘍の起源は免疫組織化学的に近位尿細管であろうと推測されるが、ヒト正常近位尿細管に存在するWTL抗原は、嚢胞壁や癌組織にも認めなかった。(3)疫学的・免疫学的検討:(1)透析患者の腎癌罹患率は高く、年令、性をマッチさせた一般住民に比べ6.3倍であった。特に30〜59歳の間で発現頻度が高かった。(2)嚢胞に伴う腎癌は全腎癌症例の4%で、男性に多く、ACDKや単純腎嚢胞に合併しやすく、他に多房性腎嚢胞合併が全体の9%を占めた。透析患者では腎癌は両側、多発性の傾向を示し、T_1以下で顆粒細胞型が多かった。(3)透析患者間ではACDK郡と非ACDK郡との間に細胞性免疫能の差異は認めなかった。(4)透析開始5年以下の患者では、健腎対照者にくらべ、サイトカインの産生能や細胞障害能の低下した症例が多く、癌発生促進因子として検討を要する。
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