研究概要 |
3年間にわたる学術用語集『図書館情報学編』の改訂作業を進め、同用語集の最終取りまとめを行なった。前年度までに、分科会と調整委員会によって選定された用語をもとに第一次案のリスト(2,541語)を作成し、分科会に配布し、各分科会と調整委員会の会合を重ねて、用語の選定と調整を進めた。一方では、収録用語の表記の統一、ローマ字化、英語表記の確定作業を行い、最終的に2,225語からなる用語集案を作成した。 旧版である学術用語集『図書館学編』は、約3,500語を収録しているが、これには多数の図書館業務用語やマイクロ写真関係の用語が含まれていた。新版では、これら業務用語とマイクロ写真用語を大幅に削除し、13種類の用語事典や用語集からの用語と各分科会から提案された用語を合わせた約1万5千語を1語ずつ検討して、収録用語を選定した。その結果、教育関係用語13語、図書館関係用語701語、目録関係用語284語、分類関係用語182語、索引検索関係用語206語、資料関係用語510語、書誌学用語275語、その他54語という構成になった。これには、旧版以来の研究の発展を示すとともに、図書館情報学として情報検索をはじめとする新しい領域が開拓されてきたことが反映されている。なお、当分野においても情報処理関係の用語が多数使用されているが、本用語集では原則として収録しなかった。また、旧版の収録用語のうち、引き続いて収録されているのは541語である。 用語集はデータベース化されており、用語の管理にはパーソナル・コンピュータのデータベース管理システムを用いており、これは研究の効率化に大きく貢献した。
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