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1990年12月11日千葉県に発生した竜巻による暴風災害の調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 02306029
研究種目

総合研究(A)

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

桂 順治  京都大学, 防災研究所, 教授 (20034340)

研究分担者 丸田 栄蔵  日本大学, 生産工学部, 教授 (30059919)
足立 一郎  千葉工業大学, 教授 (40083878)
羽倉 弘人  千葉工業大学, 教授 (70083889)
神田 順  東京大学, 工学部, 助教授 (80134477)
光田 寧  京都大学, 防災研究所, 教授 (90027219)
研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
キーワード竜巻 / 寒冷前線 / 雷 / 積乱雲 / 木造住宅 / 瞬間最大風速 / 瓦屋根 / 風圧係数
研究概要

1990年12月11日の17時30分から19時45分までの間に千葉県内の5ケ所に竜巻が発生した。このような竜巻の群発は米国で1965年の47個というのが顕著なものであるが、わが国では初めてのことである。とりわけ19時15分ごろ茂原市を襲ったものは死者1人を含む重軽傷者74人という数字が信じられないくらいの惨状で、わずか150m巾1Kmの地域内で全壊戸数78戸を含む900戸が集中的に被害を受けた。このような状況で気象学と構造学の専門家が協力して今回の竜巻をその発生と被害という観点から徹底して究明することを試みた。
竜巻の発生には集中する渦度とそれを支える上昇気流が必須の条件となるが、今回の場合、寒冷前線の通過速度が90Km/hと速い場合に湿度を含んだ暖気側での歪みが大きく、対流セルの上昇部分にその条件を充たすものが存在することがわかった。対流セルの位置の特定には気象衛星のデ-タを細かく分析することも重要であるが、電力会社で計測される落雷の位置を刻々記録できるシステム(LPATS)のデ-タは積乱雲の位置と消長を知る上で役立った。
瓦葺の木造住宅を竜巻から完全に護ることは不可能である。瓦は瞬間最大風速が30m/sec.を越えると飛ぶものであることを認識しておかねばならない。しかし小屋組や建物全体を考えると減災の余地はある。それは桂部を布基礎に緊結し、小屋組を柱に緊結して上向きの力に強くすることである。急激に近接する竜巻に対して窓などの開口部の防御は不可能に近い。ジェット機のような騒音で竜巻の気配を感じたら開口部から離れた場所に身を伏せ飛散物に対して身を護るほかはない。路上に駐車している車の蔭はトラックやバスといえども安全とはいえない。コンクリ-ト構造物は安全である。電柱等の被害から推定した最大の風速値は95m/sec.であった。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 桂 順治他: "1990年千葉県に発生した竜巻による暴風災害の調査研究" 第28回自然災害科学総合シンポジウム要旨集. (1991)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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