研究分担者 |
渡辺 雅司 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (90133214)
長縄 光男 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (60068757)
外川 継男 上智大学, 外国語学部, 教授 (10000663)
笠間 啓治 早稲田大学, 理工学部, 教授 (20063448)
安井 亮平 早稲田大学, 文学部, 教授 (90063635)
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研究概要 |
本研究は,日本の「近代化」の中にあってロシアならびにスラヴの文化的影響がいかなるものであったか,を具体的かつ実証的に,また総合的に明らかにすることを目的とするものである。そのため,歴史,思想,文学,言語,演劇,宗教など多くの分野にわたって各研究分担者が個別に考察を行ない,さらにこの成果を全体での研究集会に持ちよって発表し討論することによって総合的な検討を行なおうとするものだった。当初の予定によれば,年2回東京において全体会を開催することになっていたが,これは,平成3年2月の1回のみとなった。しかし,この全体報告会においてはきわめて積極的な参加が見られ,本年度の実績として評価されるものと考えてよい。以下に,レポ-トのタイトルを記すならば,「対岸貿易と北洋漁業の先駆者伏見半七について」(沢田),「市川文吉について」(国松),「ヴェニュコ-フの手記」(渡辺),「宣教師ニコライの手記」(中村健),「戦後わが国にて刊行の『ロシア・ソ連を扱った小説』書誌」(笠間),「野外劇としての日露戦争」(左近),「姫路のポ-ランド人俘虜ミハウ・ムラフスキ」(檜山),「シベリアにおけるM.R.シチェファ-ニク」(長與),「ロシア北部農村に残るロシア人捕虜の手記」(中村喜),「中国で刊行された『オルォス族簡史』」(長與)。この他,いくつかの情報提供がなされたが,これらは次年度の当科研の成果刊行として論文集の形で発表する予定である。また,本研究メンバ-の全員が参加して平成3年5月に開催される日本・ソ連・アメリカの3ケ国による国際シンポジウム「明治・大正期の日露文化交流」も,当研究の大きな成果となるはずである(ただしこのシンポジウムの準備のため事務経費については,総合研究Bの本年度分によりまかなった)。
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