研究概要 |
当研究班は日本航空宇宙学会空力部内に属する研究者50名をもって構成していて以下の活動を行うことを目的とする。(1)航空宇宙に関するいくつかの重要研究課題について共同研究の企画を行う.(2)將来の重点領域の研究課題を探る。(3)種々の国際会議の開催を側面より協力支援する。(4)すでに進行中の3つの総合研究(A)の研究グル-プならびに個々のメンバ-との間の研究連絡を行う。 実施した活動はつぎの通りである。1.京都大学工学部に研究連絡のための事務局を設け,研究班の総括と研究連絡を行った。2.最近,当研究班に関わりをもつようになったメンバ-に対し重点的に旅費.謝金の配分を行った。3.当研究班が深くかかわっているロケットについて,その発射基地ならびにロケットの打上げの視察は有意義と考え,遠隔地ではあるが,文部省宇宙科学研究所鹿児島宇宙観測所(内之浦)の視察に多数のメンバ-が参加できるようこの行事一本に集約することとし,これ以外の研究班の会合は国際会議や講演会を利用して個々に実施することとし,観測ロケットSー520ー13の打上げ日[平成3年2月5日22時]をはさんで視察とシンポジウムを開催した。4.今後の研究課題として(1)極度に非平衡な反応を伴う流れ,(2)超高層航行に関する低密度気体の流れ,(3)宇宙環境下における熱・流体力学,(4)実用レイノルズ数領域における乱流のモデリング,(5)数値流体力学による複雑流の解明,(6)流体力学の航空宇宙における先端的応用等について研究計画の詳細が提示され検討を行った。なお,重点領域研究へと発展させるには航空学以外の学問分野との共通点を見出さねばならないため,その限界を意識せざるを得なかった。5.メンバ-各人が行なった研究は上記シンポジウムにて発表し,別冊として研究成果報告書にまとめている。なお,目的の(3),(4)についていくつかの活動を行ったが記述は省略する。
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