研究分担者 |
篠原 文陽児 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00113035)
高沖 武 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (60033792)
重信 陽二 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (00123779)
山下 伸典 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (50028180)
今堀 宏三 鳴門教育大学, 学長 (80029602)
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研究概要 |
1.科学的思考力を育成する科学教育カリキュラムの目標論と設計論 数学教育における高次思考能力,科学教育における優越性の強調とともに,科学的な知識の獲得ではなく,科学的に「ものごとの本質を見抜く力」を育てる教育と教育目標,それと,子どもがもつ特有の日常的経験,「子どもの科学」を重視し,「大人の科学(科学体系)」に導くための概念的葛藤方略をとる授業構成論(構成主義)にたつ科学教育カリキュラムの設計論・モデルを提案した。 2.高い教育実践力をもつ科学教育カリキュラムの開発と実証的評価 (1)子どもの日常経験にもとづく理科・算数カリキュラムの開発と授業実践:理科・算数数学分野での子どもがもつ特有の理解特性・理解スキ-マモデルを抽出し,その知見をもとに,子どもの生成的知識を活用した授業設計モデルを提案し,授業実践で成果を上げた。 (2)情報創造を目指す統計教育カリキュラムの開発:統計の基礎基本の理解力と情報変換能力(統計・デ-タを越えた高次の解釈力)のテスト結果で後者が大きく落ち込み,統計情報の解釈力(情報活用)・生成的知識を重要視したカリキュラム編成論を提案した。 (3)設計能力・問題解決能力と情意(将来の職業的適応能力:自信度)を重視した情報基礎カリキュラムの開発:設計能力・問題解決能力を高めることを通し,情意面を重視し,将来の職業適応能力(自信度)を高める授業実践,カリキュラム設計論の新しい方向をうちだした。 3.熟達教師の教授知識を組み込んだ授業・学習支援システムの開発 熟達教師がもつカリキュラム,子どもがもつ特有の経験的知識・理解特性と指導戦略に関する教授知識を可変的に設定できるコンピュ-タ支援の教育システム,子どもの理解特性(原因系)を推論しながら深い理解に導く教師訓練システムを開発,有効性を実証した。
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