研究課題/領域番号 |
02402005
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
核・宇宙線・素粒子
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石原 正泰 東京大学, 理学部, 教授 (40013396)
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研究分担者 |
下浦 享 立教大学, 理学部, 講師 (10170995)
佐川 弘幸 東京大学, 理学部, 助手 (50178589)
久保野 茂 東京大学, 原子核研究所, 助手 (20126048)
岸田 隆 東京大学, 理学部, 助手 (20204852)
酒井 英行 東京大学, 理学部, 助教授 (90030030)
本林 透 立教大学, 理学部, 助教授 (20116114)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
18,600千円 (直接経費: 18,600千円)
1992年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1991年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1990年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | 中性子過剰核 / 不安定核反応 / 中性子ハロー / 相関測定 / 不変質量 / 角度相関 / 多中性子測定 / 巨大共鳴 / 中性子ハロ- |
研究概要 |
本研究で必要となる主要な測定装置である中性子検出用ホドスコープは平成2年度に完成し、前年度はそれを用いた実験を開始することができたが、本年度は実験を継続するとともにデータの解析に努力を払った。実験は理化学研究所のリングサイクロトロン施設にある不安定核ビームラインRIPSを用いて行なわれ、 ^<11>Li等の中性子ハロー核のクーロン分解反応(EMD)及び破砕反応を調べた。これらの実験の特徴は二次反応で発生するすべての放出粒子を測定する点にあり、そのために高立体角で高い検出効率を持つ中性子用ホドスコープがきわめて有効に機能した。このようなエクスクルーシブな測定データからは、反応の終状態で生成された励起状態(非束縛)の質量が決定できるとともに、任意の粒子対の相関や、相対的角度分布が求められ、核構造及び反応機構についての詳しい情報が得られる。本研究では特に、 ^<11>Beと ^<11>LiのEMD反応を詳細に調べた。その結果、ハロー核に特有な低エネルギー連続状態への励起は基本的には非共鳴的な直接分解反応であることが確認され、その励起スペクトラムからハロー中性子の空間分布や中性子間の核内2体相関の様子が明らかになりつつある。一方、中性子ハロー核の破砕反応を調べた実験においては、非束縛な原子核状態が破砕片として大きな確率で生成されることが見いだされ、それらの不変質量が求められた。この方法はドリップラインを超えた原子核の質量測定にも有効であろう。実験結果の解析はまだ継続を要する部分がある。主要な論文はそれを持って来年度に行なう予定である。
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