研究課題/領域番号 |
02404015
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
島田 幹夫 (1991-1992) 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (50027166)
樋口 隆昌 (1990) 京都大学, 木材研究所, 教授 (00027153)
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研究分担者 |
梅澤 俊明 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (80151926)
黒田 宏之 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (00115841)
島田 幹夫 京都大学木材研究所, 講師 (50027166)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
25,900千円 (直接経費: 25,900千円)
1992年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1991年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1990年度: 21,500千円 (直接経費: 21,500千円)
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キーワード | エナンチオ選択性 / (-)-セコイソラリシレジノール / ラリシレジノール / カルス / ちょうせんれんぎょう / リグナン生合成遺伝子 / PAL遺伝子 / リグニン / リグナン / 生合成 / エナンチオ選択的カップリング / キラルHPLC / リグナン生合成酵素遺伝子 / 立体選択的カップリング / PCR |
研究概要 |
研究成果の概要の次のとうりである。先ず、7種類のラセミ体リグナンを化学合成し、これらのリグナンのエナンチオマー同士をキラルHPLCで分離する条件を検討した。次にこのキラルLCを質量分析計を直結したキラルLC-MSでリグナンを分析する条件を確立した。このことにより、安定同位体トレーサー実験とLC-MSによってリグナン生合成機構を検討する条件が確立された。 次に、ちょうせんれんぎょうから培養細胞系を誘導し、元の植物体と同程度にマタイレジノールを蓄積するカルスを得た。このカルスから得た酸素標品のセコイソラリシレジノール合成酸素活性は、元の植物体のそれに匹敵しており、季節を問わずリグナン生合成機構を検討するための実験系が確立された。 この培養細胞系と、元の植物体から得た酸素標品を用いて、セコイソラリシレジノールの生合成機構を検討した。この酸素標品は、コニフェリルアルコールと(+)-ラリシレジノールからのエナンチオ選択的な(-)-セコイソラリシレジノールの合成を触媒するが、同時に、コニフェリルアルコールからの非天然型のエナンチオマーの(-)-ピノレジノールと(-)-ラリシレジノールの生成を触媒した。結局コニフェリルアルコールからのセコイソラリシレジノールの生成には少なくとも2種の立体化学的性質の異なる還元酸素が関与していることが明かとなった。 リグナンの光学活性生成に関与すると考えられるペルオキシダーゼとNADPHキノンレダクターゼを、木化していないチョウセンレンギョンの若枝でモニターした。電気泳動とゲルろ過のパターンから、両酸素には多形が存在することが明かになった。同時にNADPH:H_2O_2酸化還元酸素の存在も示唆された。また、リグナン生合成に関与する遺伝子を明らかにするための戦略を、この生合成を念頭において論じた。
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