研究課題/領域番号 |
02404065
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
熊本 悦明 札幌医科大学, 医学部, 教授 (40045323)
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研究分担者 |
青木 正治 札幌医科大学, 医学部, 助手 (10167794)
三熊 直人 札幌医科大学, 医学部, 助手 (30190614)
佐藤 嘉一 札幌医科大学, 医学部, 助手 (50235420)
伊藤 直樹 札幌医科大学, 医学部, 助手 (60193504)
斉藤 誠一 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80215540)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
8,100千円 (直接経費: 8,100千円)
1991年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 男子更年期 / 不定愁訴症候群 / 陰茎血管系障害 / 陰茎神経系障害 / 脳内ド-パミン低下 / 性は脳なり / 札幌大式性機能質問調査用紙 / 加齢性性機能低下 / 糖尿病性性機能低下 / 腎障害性性機能低下 / 脳内ド-パミン / 脳内アセチ-ルコリン / 性機能 / ストレス / ド-パミン |
研究概要 |
高齢者社会を迎えつつある現在、それらの人々のQuality of life向上に医学的関心が集っている。そのため、その一環として男子の性機能が注目されるようになって来た。ところが、本邦男性の性機能の実態は殆ど明らかにされていない。中高齢者の性機能低下を論ずるには、まず比較検討の対象資料となるべき日本男性の平均的性機能の年齢的推移の資料が必要となる。そこでまづ男子群の性機能調査を行った。その資料をコンピュ-タ-で集計処理したところ、50才頃より徐々に加齢による性機能低下が進むことが明らかにすることが出来た。 その50才代の男子更年期における性機能低下を促進する因子としては、心理的ストレスがかなり重要なものであり、女子更年期におけると同様な不定愁訴症候群の重症度に比例して性機能低下もみられた。その性機能低下の裏に、脳内視床下部ことに性中枢を中心にド-パミンレベルの低下があり、その低下を心理ストレスが促進することも実験的研究により証明し得た。 60才以上の徐々に進行する性機能低下の生理的背景については、陰茎血管系の障害が主役であることが明らかになった。同時に考えられる経障害は通常健康成人では殆どみられなかった。ただ高齢者に多く出る糖尿病例や腎透析例ではその血管系障害がより強度になるばかりでなく、高度の神経障害も合併する強い勃起障害が発生している。しかし高齢者の性機能不全にはその様な末梢性変化のみではなく、男子更年期にみられる如き脳内ド-パミンレベル低下もかなり関与していると考えられる。しかもその脳内ド-パミンと血中テストステロンとは相関性が高いことから加齢による精巣内分泌機能低下も高齢男子性機能低下の要因として間接的ながら関与していることが明らかになった。そのため、1ーDopaを投与することにより性機能のある程度の改善も認められており、高齢者においても脳がかなり性機能に関与していることが示されている。
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