研究課題/領域番号 |
02404088
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子遺伝学・分子生理学
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
堀内 賢介 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 教授 (70219210)
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研究分担者 |
西村 行進 東邦大学, 理学部, 教授 (30029699)
西村 昭子 国立遺伝学研究所, 微生物保存研究室, 助教授 (20142002)
東谷 篤志 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 助手 (40212162)
原 弘志 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 助手 (00173071)
安田 成一 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 助教授 (90037250)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
29,000千円 (直接経費: 29,000千円)
1993年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1992年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1991年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
1990年度: 12,400千円 (直接経費: 12,400千円)
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キーワード | DNA複製 / 繊維状ファージ / DNA湾曲 / 超螺旋 / ローリングサークル / IHF / SOS / ペニシリン結合蛋白 / 大腸菌 / DNA結合蛋白 / 超〓旋 / 熱ショック蛋白 / シャペロン / RNAポリメラーゼ / IHF蛋白 / 繊維状ファ-ジ / 蛋白リン酸化 / 浸透圧 / 細胞分裂 / fts遺伝子群 / 染色体地図 |
研究概要 |
1.DNA複製開始反応における蛋白質-DNA間の特異的相互作用を、モデル系として繊維状ファージを用いて解析した。先ずリーディング鎖については、複製開始頻度がDNAの負超螺旋度の関数であること、開始反応に先立って複製開始蛋白(gpII)が塩基配列特異的に段階的にDNAに結合してこれを屈曲させること、その結果複製開始点付近で二本鎖の開裂が起こること、開始反応にはこの開裂が必要なこと、DNAの負超螺旋は開裂を起こすために必要なこと、超螺旋度は二本鎖の開裂を通じて複製開始頻度を制御することを明かにした。また、gpIIの変異体の解析により、同蛋白のDNAへの結合には蛋白分子間の相互作用が関与して協同性を生じること、複製開始点での二本鎖の開裂には局所的なgpIIとDNAの相互作用が必要なことを示した。複製開始領域に隣接する複製エンハンサー領域の作用機構については、ここに宿主IHF蛋白が結合してDNAを屈曲すること、この結合部位をはさんで存在する複製開始領域と湾曲DNA部域との相互作用がエンハンサー機能に重要であることを示した。一方ラギング鎖の複製は、一本鎖の鋳型DNAの特定部位をRNAポリメラーゼが認識してプライマーRNAを合成することによって開始されるが、このときの分子認識機構を種々の変異DNAを作って解析した結果、プライマー合成と転写開始反応との間に共通の認識機構が存在することを示唆する結果を得た。また、プライマー合成の正確な開始位置を決定した。プライマー合成機能を欠損した変異ファージは、感染菌にSOS応答を誘発することを発見し、SOSシグナルが一本鎖DNAであることを示した。2.大腸菌dnaK遺伝子の変異が染色体複製開始を抑制する現象を研究し、DnaK蛋白が複製開始蛋白DnaAを安定化することを見出した。3.大腸菌の細胞分裂に関与する遺伝子群の染色体地図を完成した。4.細胞分裂隔壁形成に関与するペニシリン結合蛋白3の構造、発現機構、C末端プロセシング機構を明かにした。
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