研究課題/領域番号 |
02451058
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
国文学
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
安田 文吉 南山大学, 文学部, 教授 (80121474)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1991年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1990年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 常磐津(ときわづ) / 富本(とみもと) / 清元(きよもと) / 番付(ばんづけ) / 役者評判記(やくしゃひょうばんき) / 正本(しょうほん) / 歌舞伎(かぶき) / 浄瑠璃(じょうるり) / 常磐津(トキワヅ) / 富本(トミモト) / 清元(キヨモト) / 番付(バンヅケ) / 役者評判記(ヤクシャヒョウバンキ) / 正本(ショウホン) / 歌舞伎(カブキ) / 浄瑠璃(ジョウルリ) |
研究概要 |
初年度は、パ-ソナル・コンピュ-タ-一式、及び歌舞伎関係資料として、正本・稽古本の購入を行った。二年にわたり、歌舞伎関係資料及び、常磐津・富本・清元の正本・稽古本の調査・収集・研究を行った。調査・収集は東京を中心に、国立音楽大学附属図書館竹内道敬寄託文庫・上野学園音楽日本音楽資料室・国立国会図書館・東京大学教養部黒木文庫・東京都立中央図書館加賀文庫・東京芸術大学附属図書館などに収蔵されている資料について行った。収集資料を検討した結果、富本が常磐津から独立した前後の事情を示す具体的な資料は得られなかったが、周辺資料によると、初代富本豊前據と初代常磐津文字太夫には複雑な事情があったらしいこと、それには浄瑠璃所作事の発達が緊密に関わっていたことなどが明かとなった。また、曲節の独立と流派の成立は、必ずしも同一の経過をたどってはいないこと、特に、常磐津・富本・清元成立前後の状況は、太夫の個性と曲節が密接で、分裂や独立を繰り返しており、流派としての形態を確立するには、時間が懸かったことが窺われた。また、現在ほとんど行なわれていない富本の資料はやはり僅かだが、稽古本より正本のほうが遥かに多いこと、特に文化末年以降の資料が少ないことが確認された。これは、富本節の衰退がすでに文化年間から始まっていたことを裏付けている。一方、清元の資料は、正本より稽古本の方が多く、流派の隆盛と出版事情の関連がよく窺われ、文化九年、清元延寿太夫が富本から独立した事情をもよく示していた。富本は上流武家と関わりの深く、歴代が受領し豊前掾を名乗るなどの形で力を保ってきたが、町人が力をつけてきた江戸後半には強力な庇護者を失って衰退したが、清元は、庶民の中に浸透し、時代の変化によく対応したことが確認できた。しかし、両派の資料はこの二年間に収集仕切れなかったので、まだ不明な点が多い。引続き調査・研究を続行したい。
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