研究分担者 |
三輪 哲二 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10027386)
河合 隆裕 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20027379)
成木 勇夫 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (90027376)
斎藤 盛彦 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10186968)
柏原 正樹 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (60027381)
大沢 健夫 京都大学数理解析研究所, 助教授 (30115802)
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研究概要 |
斉藤恭司は,Teichmuller空間をZー上定義されたaffine schemeの実点集合としてとらえる事により,その上の或る大域的な保型形式を,より一般のdiscrete群に対するHopf代数中の極限元として導入した.又,その複素構造を,Eichler積分を一般化した局所系の無限列によって構成し,曲線の半標準束のresolutionを構成した.柏原正樹は量子群の表現に対しq=0での特別な基底の存在を証明し,それを結晶基底と名付け,その一般理論を展開すると共に,三輪哲二等と共にその結晶基底が可解格子模型の一点函数の計算にあらわれるパスと同等である事を示し,特にvertex模型と呼ばれる型について一点函数が指標になることを,完全表現について一般的に確立した.斉藤盛彦はドリ-ニュのヴェイユ予想解決の標数0の類似として混合ホッジ加群の理論をDー加群の理論を用いて一般的構築すると共にその理論の種々の幾何学的応用(非孤立特異点のbー函数,Dimca予想他)を与えた.成木勇夫は2次元ア-ベル多様体のうち主偏極は持たないが,被約ブァッフィアンが3に等しい偏極を持つものに対するクンマ-曲面は4次曲面として埋め込まれる事を示した.河合隆裕は協力者青木貴史,竹井義次等と共に,WKB法とボレル変換の理論を超局所解析の手法で,基礎付けを行い,単純転回点の数が少ない場合の標準型を与え又,高階の方程式の場合の研究を進めた.中西襄は小嶋泉と共に不定計量を伴う相対論的場の量子論の標準的な枠組において局所ゲ-ジ不変性とその量子論的定式化としてのBRS cohomologyの整合的定式化を与え,その自然な意味を明らかにした.荒木不二洋は,正の自己共役作用素の巾積のtraceに関するLiebとThirringの不等式の一般化を与えた.
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