研究課題/領域番号 |
02452017
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
|
研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
唐牛 宏 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助教授 (30221196)
|
研究分担者 |
沖田 喜一 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助手 (60204096)
中桐 正夫 国立天文台, 光学赤外線天文学研究系, 助手 (00124678)
前原 英夫 国立天文台, 岡山天体物理観測所, 助教授 (60012879)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1991年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1990年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
|
キーワード | 多天体分光器 / 光ファイバ- / 銀河の運動 / 銀河団 / 精密位置決め機構 |
研究概要 |
本研究の中心課題である多天体分光装置の製作が一通り完了した。平成3年12月にこれを岡山天体物理観測所188cm望遠鏡に取り付けてテスト観測を行い、ほぼ期待通りに作動することを確認した。 1.天体の光を分光器に導く光ガイドファイバ-を製造した。入射光と出射高のF比変化(Focal Ratio Degradation=FRD)を実験室で測定し、満足すべき結果が得られた。 2.ファイバ-端をあらかじめ計算された星像の位置まで移動・固定させるロボットア-ム(精密位置決め用X・Yテ-ブル)を別途製造し、上記の30本分岐の光ガイドファイバ-と組み合わせることによって、「2次元光ファイバ-式多天体同時採光装置」システムが出来上がった。 3.ロボットア-ムとその先端にある電磁石をパソコンで制御し、焦点面にある複数の天体像の位置に正確にファイバ-端を移動・固定させる制御ソフトを開発・製作した。 4.テスト観測に於いて、ファイバ採光装置の精密機械部分は、精度の点でまだ調整の余地はあるが、ほぼ期待通りの動作をした。 5.ファイバ-に入った天体の光を岡山天体物理観測所188cm望遠鏡の新カセ分光器まで導く部分は正常に働き、複数天体のスペクトルを同時に得ることが出来た。 6.システム全体の光量取得率は通常の新カセ分光器観測(シ-イングの良いとき)にくらべて相対的に15%程度であった。 このテスト観測によって我々の多天体ファイバ分光装置が、当初の仕様値を満足していることを示した。しかし一方で、かなりの調整・テストを、装置を望遠鏡に実装して行う必要があることも明かになっている。
|