研究課題/領域番号 |
02452055
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安藤 雅孝 京都大学, 防災研究所, 教授 (80027292)
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研究分担者 |
入船 徹男 愛媛大学, 理学部, 助教授 (80193704)
渋谷 拓郎 京都大学, 防災研究所, 助手 (70187417)
平原 和朗 京都大学, 防災研究所, 助教授 (40165197)
田中 寅夫 京都大学, 防災研究所, 教授 (40027222)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 深発地震 / slow earthquake / 地殻変動 / 歪記録 / 低周波地震 / マグマ輸送 / 超深発地震 / slow earthguake / メガリス / ペネトレ-ション / 震源決定 / 670km不連続面 / 上部マントル / 和達・ベニオフゾ-ン |
研究概要 |
(1)地殻変動記録からの異常信号の検出の試み 伸縮計、傾斜計、水管傾斜計などの地殻変動記録は、超長周期までレスポンスが平坦で、しかも連続収録しているために、非常にゆっくりとした地殻内の変形を取り出すのに適している。今回は、異常検出のフィルターを設計して、1990年、1991年の2年間にわたる防災研究所の3カ所の地殻変動の記録の解析を行った。第一ステップとしての異常信号は数多く検出されたが、これらの多くは気象ノイズ(気温・気圧の変化)によることが判明した。更に、ノイズ除去作業を行った結果、すべての検出された"異常信号"は、地球内部に原因するものでなかった。この研究では、深発地震より更に深い部分に起り、たぶん異常にゆっくりとした地震であろう"超深発地震"の検出、および地殻内や、サブダクション地域で起るであろう"ゆっくりとした地震"の検出を試みたが、少なくともこの2年間では、中部・近畿地方では発見することはできなかった。この種の歪変化は、10^<-8>〜10^<-9>程度と思われ、現在の計測システムで充分に検出可能な量であるが、極めてまれな現象であると思われる。結果は、ネガティブなものであるが、今後の地球内部の変形、地震予知研究の上でも重要な示唆を投げかけている。つまり、もしこの種の変化が検出されたとしたら、それはかなり異常な変動であり、大きな現象の前兆と考えられるからである。 (2)低周波地震の研究 低周波領域の変動が卓越する現象には、上記の他に、低周波地震も挙げられる。今年度は、低周波微小地震に絞ってeventの検出を試みた結果、11年間に12個の地震が見つけられた。この種の地震の出現率は東北地方と比べ、1/20程度と小さく、火山活動との関連から、マグマの輸送量に関係するものであろうと推察されている。
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