研究課題/領域番号 |
02452093
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械材料工学
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
石井 仁 静岡大学, 工学部, 教授 (90022235)
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研究分担者 |
東郷 敬一郎 静岡大学, 工学部, 助教授 (10155492)
沢木 洋三 静岡大学, 工学部, 教授 (30005417)
佐々木 彰 静岡大学, 工学部, 教授 (80022309)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 走査トンネル顕微鏡 / 疲労すべり帯 / マイクロクラック / 金 / 銀 / 銅 / 走差トンネル顕微鏡 / マイクロクラックの発生 |
研究概要 |
最大走査範囲7.1μm×7.4μm、Z軸制御有効範囲255nm〜5.1μm(可変)、Z軸分解能0.1〜2nm(可変)の性能を有する走査トンネル顕微鏡(STM)を試作し、繰返し変形を加えた高純度のAu、AgあるいはCu薄板表面で発生したすべり帯の形状を観察した。観察試料は、大気中で4点曲げ疲労試験機を用い1.5×10^3μεあるいは2.0×10^3μεの一定歪を所定回数(3000および5000サイクル)だけ繰返し変形させたものである。STM像に現れたステップからAuでは、すべり帯間隔500nm〜2μm、段差50〜200nm程度の大きなすべり帯と、SEMでは識所が困難なすべり帯間隔50〜300nm、段差50〜80nm程度の小さなすべり帯とに大別できる。前者は繰返し数の影響を受け、繰返し数が増加すれば間隔、段差ともに小となる傾向が見られた。一方、後者には繰返し数による影響が見られず、大きなすべり帯はこれらの小さなすべり帯が集合した結果と見なせる。さらに、これらすべり帯に沿って高さが数nmの半球状の盛り上がりが観察されている。なお、比較のために観察した静的曲げによるすべり帯の間隔および高さはそれぞれ150〜500nm、20〜30nmで、疲労すべり帯より均一に分布するとともに段差も一方向であり、凹凸の程度も少なかった。Agの疲労すべり帯は間隔が200〜400nm、段差が15〜30nmとAuに比べ凹凸の程度が少なかった。またCuでは明確なすべり帯を観察出来なかった。これは酸化膜の影響により、最適な観察条件を見つけることが出来なかったためと考えられる。以上の結果を基に、今後さらに新たな発展をするための検討を種々顔った。
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