研究課題/領域番号 |
02452144
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子材料工学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長谷川 文夫 筑波大学, 物質工学系, 教授 (70143170)
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研究分担者 |
重川 秀実 筑波大学, 物質工学系, 講師 (20134489)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | MOMBE / 分子線エピタキシ- / 有機金属 / カーボン汚染 / クラッキング / ディメチルアミンガラン / 水素化物 / カ-ボン汚染 / AlGaAs |
研究概要 |
本研究はMOMBE(金属の代わりにMO-有機金属-をソースにした分子線エピタキシ-)において、カーボン(C)の汚染を除去することを目的として行われたものである。 カーボンの除去は、最初TMGやTMAなどの有機金属に付いているメチル基から発生するメタン(CH_4)を熱的に完全に分解することによって行おうとしたが、特に真空中では難しいことが判明した。 そこで逆に、活水水素によってTMGやTMAなどの有機金属からメチル基をメタンとして取り除くことによって、カーボン(C)の汚染を除去することを試みた。これはある意味では成功したが、実際にGaAsなどを成長させるためには多量のTMG(Ga(CH_3)_3…トリメチルガリウム)を供給することが必要であり、Gaがタングステン(W)フィラメントと反応して、成長パラメーターを振ってデータを取る前にWフィラメントが切れてしまい、実用的で無いことが分かった。 結局、新しい有機金属材料であるディメチルアミンガラン(GaH_3-NH(CH_3)_2,DMAG)を用いることにより、カーボン汚染を大幅に減少させることが出来た。即ち、同一装置でTMGを原料とした場合の正孔濃度が10^<20>cm^<-3>であるのに対して、DMAGを用いた場合にはp=1.2×10^<15>cm^<-3>と5桁も低く、移動度も高く実用上十分良好な結晶が得られることが分かった。また、PL測定でもカーボンの大幅な減少が確認された。今後はトリメチルアミンアランやトリスディメチルアミノアルシンなどの新しい有機金属材料を用いることにより、カーボンフリーのMOMBEの用途を大きく広げることが出来るであろう。
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