研究課題/領域番号 |
02452169
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報工学
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研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
塚田 稔 玉川大学, 工学部, 教授 (80074392)
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研究分担者 |
相原 威 玉川大学, 工学部, 講師 (70192838)
水野 真 玉川大学, 工学部, 助教授 (80157510)
樋田 栄揮 玉川大学, 工学部, 助教授 (60142006)
加藤 宏司 山形大学, 医学部, 教授 (30006746)
斎藤 秀昭 玉川大学, 工学部, 教授 (30215553)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1990年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 測光装置 / 時間パターン / 長期増強 / 学習と記憶 / 海馬 / 海馬-良質記憶システム / 可塑性神経回路 / 並列情報処理 / オプティカルレコーディング / 時間パターン学習アルゴリズム / 海馬-皮質記憶システム / オプティカルレコ-ディング / 学習アルゴリズム |
研究概要 |
1.144チャネルのオプティカルレコーデング装置を開発し、この装置を用いて、海馬ニューロンの多点同時計測に成功した。この手法によって、時間パターン刺激で誘導される海馬(CAl)神経回路のLTP(長期増強)の違いを空間パターんの違いとして同定することができた。 2.このLTPは、刺激の頻度に依存するばかりでなく、平均頻度が一定であれば相続く間隔の相関の程度に極めて鋭敏である。この結果は、刺激の詳細な時間構造が、LTP誘導に極めて重要な因子であることを意味し、海馬での学習と記憶に重要な働きをしているものと考えられる。 3.この生理実験データに基づいて、LTP誘導の数学的モデルを構築した。このモデルの学習則は本質的には、ヘブ則であるが、LTPの大きさは頻度ばかりではなく、刺激の相続く間隔の相関にも依存している。 4.以上の結果に基づいて、海馬一皮質系の記憶システムにおいて記憶の連合や分離がどのようになされるかの理論モデルを提案した。このモデルでは記憶内容は空間パターンとして表現され、インデックスは時間コードで表現される。このインデックスである時間コードに基づいて記憶の連合と分離がなされると仮定している。海馬での学習則に関しては、空間的同時性に加え時間パターンの一致性を仮定している。時間的に正の相関がある系列がiとjニューロンから同時的に入力されれば大きいLTP(連合)、負の相関系列の場合には小さいLTPというものである。ここで、正の相関系列は連合インデックスとなり、強い負の相関系列は非連合インデックスとして働くことになる。入ー出力層である連合野では、海馬での連合/非連合の情報に基づいて記憶事象間の類似性が再構築される。
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