研究課題/領域番号 |
02452204
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水工学
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研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
岩垣 雄一 名城大学, 理工学部, 教授 (90027201)
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研究分担者 |
原田 守博 名城大学, 理工学部, 講師 (40165030)
新井 宗之 名城大学, 理工学部, 講師 (90103259)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1990年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 水底地盤の液状化 / 構造物の沈下 / 間隙水圧 / 正味の沈下量 / 砂地盤の圧縮 / 泥流型土石流 / 堆積過程 / 構造物の鉛直変位 / 有効応力 / 水槽の歪 / 静止摩擦角 / 水中安息角 / 流動・堆積過程 |
研究概要 |
この研究は、河川や海岸において、水面の変動によって生ずる水底地盤の液状化や固化に関連した各種の現象をとりあげて、水理学的観点から発生メカニズムを主として実験的に明らかにしようとしたものである。とくに、海岸においては、うねりやセイシュのような長周期の波動による海底砂地盤の崩壊や消波ブロックの沈下埋没などの現象があり、河川においては、流動化した泥流型土石流が平地や貯水池に到達したときの堆積過程の物理的機構の解明がある。得られた成果は次の通りである。 1.海底地盤の液状化 最初に海底地盤を実験室で再現するための実験水槽を試作した。第1号は厚さは1cmのアクリル板による高さ70cm、幅40cm、奥行15cmの水槽で、砂地盤内の間隙水圧鉛直分布を測定したが、水槽の剛性不足による僅かな歪の影響が入るので、第2号として1cm厚の鋼製水槽を製作し、剛性の影響がないことを確認して、以後の実験は第2号を用いることにした。先ず、砂地盤上に鉛製円柱構造物を設置して、それに周期的変動水圧を与え、構造物が沈下する現象を研究した。その結果、(1)砂地盤そのものが水圧変動とともに鉛直変位をおこすが、それは弾性変形で1周期ごとに元に返ること、(2)構造物の鉛直変位は1周期後に元へ返らないので残留歪をおこすこと、(3)この残留歪の一周期ごとの蓄積が構造物の沈下埋没現象であり、砂層の弾塑性変形によるもので、液状化がこれに介在しているかどうかは今後の研究課題である。 2.河川地盤の液状化 土砂を高濃度に含む流動化(液状化)した流れが、湛水域に流入した場合の水域内の流動、堆積過程について検討した。含有する粒子径が微細な場合には水域の河床を密度流として流動を継続し、粒子径が比較的大きな場合には流入点近傍で堆積することを明らかにした。この現象の分離の条件には粒子が浮遊できるかどうかの条件が重要であることを明らかにした。また、流入点近傍での堆積過程について、その堆積モデルを明らかにした。
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