研究課題/領域番号 |
02452229
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松井 秀樹 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (50005980)
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研究分担者 |
矢野 信三 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60005915)
中嶋 英雄 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (30134042)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1990年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | 核融合炉材料 / ヘリウム / 格子欠陥 / イオン注入 / 電気抵抗測定 |
研究概要 |
1.極低温イオン注入装置の製作(松井、矢野):格子間状態のヘリウムの回復を抑止するため、10K以下の温度でヘリウムを注入し、引続き等時焼鈍、電気抵抗測定が行えるような装置を試作した。イオン注入は変位損傷形成のしきい値以下でも行えるようにする必要があるが、このためには100eVから10keV程度の範囲で充分なイオン束を発生できなければならない。市販の<低エネルギ-イオンガン>___ーを購入し、これを別途購入した真空装置に組み込んだ。さらに、このイオンガンに組み合わせて所定の測定を行えるようなクライオスタットを設計・製作して上述の真空装置に組み込んだ。イオンガンは一般に低エネルギ-になるにつれて大きなイオン電流を得ることが困難になる。この装置の性能を試験したところ、ヘリウムイオン電流値は7kVで7.5μA、65eVで48nAの値を得た。これらの値は本研究を遂行するに十分の大きさである。 2.試料作製(中嶋、矢野):変位損傷形成のしきい値以下のエネルギ-では、ヘリウムイオンの飛程は極めて小さいため、試料は薄膜としなければならない。これには、現有設備である超高真空冶金実験装置を用いて、電子ビ-ム加熱によりサファイア下地上に蒸着薄膜を形成することによって作製した。このときマスキングにより電気抵抗測定用端子を形成させる。金を用いての試料作製は比較的容易であった。 3.電気抵抗の回復実験(中嶋、松井):金試験を用いての注入実験を開始したが、現在はイオンビ-ムの集束条件の調査、注入時の2次電子放出の補正、温度の較正その他の予備的な実験を行っており、本格的な電気抵抗回復実験はまもなく開始できる見通しである。
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