研究課題/領域番号 |
02452243
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属材料
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
菊池 實 東京工業大学, 工学部, 教授 (30089817)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1991年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | TiAl合金 / γ / α_2層状組織 / α_2微細層状組織 / α_2粗大化層状組織 / 不連続粗大化 / 一次微細層状組織 / 不連続粗大化層状組織 / ドメイン / 逆位相境界エネルギ- |
研究概要 |
TiAl合金の機械的性質に最も大きな影響を与える組織因子であるγ/α_2/γ層状組織には、生成機構の異なる2種類が存在することを明らかにし、1991年6月の国際会議において、それらを一次微細層状組織(primary lamellar microstructure:PーLMS)および不連続粗大化層状組織(discontinuosly corsened lamellar microstructure:DCーLMS)と呼ぶことを提案した。 1)γ/α_2/γ一次微細層状組織:おもにTiー40at%A1合金を用い、高温でα単相とした後、γ+α_22相領域に直接焼入れ時効して、α相の分解過程を検討した。α相はまずα_2相に規則化し、次いで、このα_2相中に、α_2相中に一つしか存在しない低面を晶癖面とし、Blackburnの方位関係を保って、γ相板が生成・成長する。この結果、規則性の高い微細層状組織が形成されることを明らかにした。また、このようにして生成するγ相板には6種類のヴァリアントがあることを、理論的に導き実験的に確かめた。さらに、このようにして独立に生成したγ相板同士が隣合う場合の結晶学的な関係は4種類に限定され、従来考えられていたように双晶関係にあるとは限らないことを明らかにした。 2)γ/α_2/γ不連続粗大化層状組織:おもにTiー43at%Al合金を用い、高温でα単相とした後、γ+α_22相領域で時効すると、1)で述べたような、規則性の高い微細層状組織が生成する。これをさらに長時間時効すると、不連続粗大化反応が起こり粗大化層状組織が形成される。不連続粗大化反応により層状組織はその層間隔が粗くなるばかりでなく、γ相板の平板性および平行性が低下し、γ相板がほぼ平行な領域であるコロニ-の大きさが小さくなる。このような反応が進行することを明確に示した。
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