研究課題/領域番号 |
02452290
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
原子力学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鈴木 篤之 東京大学, 工学部, 教授 (50011135)
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研究分担者 |
岡本 毅 東京大学, 工学部, 教務職員 (40114425)
安 俊弘 東京大学, 工学部, 講師 (10201906)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 放射性廃棄物管理 / 地層処分 / 亀裂ネットワーク / パーコレーション理論 / 不規則性媒体 / 分散現象 / モンテカルロ法 / 不規則媒体 / 分散 / 亀裂ネットワ-ク / ニア・フィ-ルド / パ-コレ-ション理論 / 拡散 / ランダム・ウォ-ク・シミュレ-ション |
研究概要 |
1.平成2年度では、2次元又は3次元のパーコレーション・モデルを用いた異常拡散の計算機シミュレーションを行い、不規則媒体中の拡散は、フラクタル次元、フラクトン次元などを用いて解析的に定式化できることを示した。2.平成3年度では、(1)数値計算により、ランダム線分2次元ネットワークの臨界連結度が3.2付近にあること、また臨界付近ではクラスタの相関長が線分平均長さに比べて大きいことを示した。(2)ガラス・ビーズ焼結媒体の空隙は互いに連結し、透水係数は焼結前のガラス・ビーズの半径で決定できることを示した。(3)光エッチ法により作成したランダム線分網中のトレーサ分散を観察した結果、臨界連結度付近では非対称な破過曲線が得られ相関長と実験から得られる分散長がほば等しい大きさをもつことを発見した。(4)互いによく連結した空隙の場合、分散長は固相を構成する粒子の平均粒径にほぼ等しくなること、一方、空隙のデッドエンドが無視できない場合、分散長は空隙クラスタの平均的なサイズに等しくなることがわかった。3.平成4年度では、モンテカルロ法による数値計算を実施すると共に理論的考察を行い本計画の成果を取り纒め、地層中の亀裂網と統計的に等価な輸送特性を持つパーコレーション・モデルを求めるために必要な条件を示した。4.まとめるとこれらの結果から、ある亀裂網が与えられたときに、その統計的性質にしたがって仮想的に亀裂数密度を大きくして得られる相関長を格子の単位長さとし、同じ相関長を持つ規則パーコレーション格子を発生させると、そのパーコレーション格子は元の亀裂網と同じ輸送特性を持ことが示せた。これにより、複雑な亀裂網の輸送現象解析は数学的に取り扱いやすいパーコレーション格子で行うことが出来、今後の応用に大きく寄与するものと予想される。今後は実際の岩石資料を用いた3次元系での研究の展開が期待される。
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