研究課題/領域番号 |
02453016
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造化学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
佐藤 博保 三重大学, 工学部, 教授 (20029440)
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研究分担者 |
小林 誠 三重大学, 工学部, 助手 (10215361)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 金属イオン / 分子ビ-ム / クラスタ- / レ-ザ-アブレ-ション / イオン分子反応 / 金属錯体イオン / クラスタ-錯体イオン / フラグメント錯体イオン / アンモニアクラスタ- / 気相配位化学 / 脱水素反応 / トリメチルガリウム / トリメチルアルミニウム / 多光子イオン化 / TOF質量分析 / 金属・クラスタ-錯イオン / 半導体クラスタ- |
研究概要 |
レ-ザ-アブレ-ションを反応性の高い化学種の生成の手段として用いる「レ-ザ-アブレ-ション・分子ビ-ム法」を開発した。本法においては、真空中においた金属基板上のパルスレ-ザ-光を集光して、金属イオン(M^+)を飛び出させる。その近傍に無機、有機、あるいは有機金属化合物のパルス分子ビ-ムを噴出する。M^+とビ-ム中の分子とのイオン分子反応によって種々の新規な金属錯体イオンが生成する。これらのイオンを四重極質量分析計によって分析する。生成するイオンは、M^+の種類によって、M^+と無機、有機、あるいは有機金属分子が付加して生成した1:1錯体イオン、あるいはそれから小さな中性化学種の脱離した錯体イオンである。ここで無機、有機化合物のクラスタ-(例(NH_3)_n、(C_6H_6)_n)を含むパルス分子ビ-ムを用いると、(1:n)クラスタ-錯体イオン(例M(NH_3)_n^+、M(C_6H_6)_n^+)、あるいはこれから小さな中性種の脱離したクラスタ-錯体イオンが生ずる。このような反応方法によれば、溶媒などを用いることなしに、原子状までバラバラにした金属イオンを「試薬」として使用するので、溶媒や置換基、配位子などを考慮しなければならないわずらわしさから全く解放されて、純粋に各金属原子イオンの化学反応を追究できる。周期律表の上で各々の位置を占めている各元素の性質が、本来の純粋な形で表れてくる。現在までに種々の金属イオンとMn_2(CO)_<10>、エチルアミン、ジエチルアミンとトリエチルアミン、ベンゼン(モノマ-とクラスタ-)、Cr(CO)_6、NH_3クラスタ-、メタノ-ルクラスタ-との反応について研究し、多くの種類の新規な無機、有機金属錯体イオンを得た。また各金属イオンM^+の化学反応性は、典型金属か遷移金属か、遷移金属でも前期と後期、第一周期と第二周期などのちがいによって劇的に異なることが判った。
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