研究課題/領域番号 |
02453019
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学一般
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
徳丸 克己 筑波大学, 化学系, 教授 (60011491)
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研究分担者 |
土屋 雅大 筑波大学, 化学系, 助手 (60227436)
新井 達夫 筑波大学, 化学系, 講師 (50151139)
桜木 宏親 筑波大学, 化学系, 助教授 (10011602)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1990年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
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キーワード | 光異性化 / 光片道異性化 / 三重項状態 / 二重結合 / ポテンシャルエネルギ-曲面 |
研究概要 |
二重結合の光異性化の様式を支配する構造上の因子とその三重項エネルギ-曲面の相関を明らかにするため、次の研究を行なった。 1.過渡吸収スペクトル測定系について、本年度購入したエキシマ-レ-ザ-を組み入れて、その性能の向上を果たすことができた。 2.一方の炭素上に2ーアントラセニル基を置換し、他方の炭素上にtーブチル基を置換したオレフィンについて、そのシス型三重項とトランス型三重項の過渡吸収を低温でそれぞれ測定することができ、室温付近で前者から後者への異性化を追跡し、この過程は室温で500nsの寿命で進行し、約6kcal mol^<-1>の活性化エネルギ-を必要とすることを見出し、そのポテンシャルエネルギ-曲面を推定した。 3.二重結合上の芳香環の三重項エネルギ-が典型的な片道異性化を示すアントラセニル環よりもやや高く、典型的な両方向異性化をもたらすナフタレン環よりも低いピレン環を置換したエチレンは、他方のエチレン炭素上の置換基がtーブチル基のときは片道異性化を行ない、かつ三重項状態としては平面型のトランス型がもっとも安定であるが、しかし他方のエチレン炭素上の置換基がフェニル基であるときは、外見上両方向異性化であるが、片道異性化に特有な量子連鎖過程の顕著な寄与を示し、三重項状態はねじれ型とトランス型の双方が安定で平衡しており、前者からの失活は両方向異性化をもたらし、後者からの失活は量子連鎖的な片道異性化を起こることを明らかにした。 4.縮合多環芳香環の置換した二重結合の芳香環と二重結合を結ぶ単結合の周りの励起状態における分子内回転異性体の存在とその間の変換を発光により追跡した。
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