研究課題/領域番号 |
02453053
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属製錬・金属化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
石井 邦宜 (石井 邦宣) 北海道大学, 工学部, 教授 (00001214)
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研究分担者 |
且見 美穂 北海道大学, 工学部, 助手 (70214351)
柏谷 悦章 北海道大学, 工学部, 助手 (10169435)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | プラズマ分光学 / アルゴンア-クプラズマ / マルチチャンネル測光 / 金属の溶解 / 金属蒸気密度 / プラズマの温度 / アルゴンアークプラズマ / プラズマの温度分布 / 分光測定 / 水素の影響 / 金属の強制蒸発 / 金属プラズマ |
研究概要 |
金属製錬の分野において、熱プラズマは高付加クリ-ンエネルギ-として、さまざまな応用が考えられている。しかしながらこれまでの研究は、熱プラズマを単なる熱源とみなし、電離気体のもつ化学的作用やプラズマの物性値とその分布が与えるプラズマ特性などはあまり問題にされてこなかった。本研究ではこれらの因子が広い意味での製錬作用に与える影響を明らかにするために、基礎研究として、金属溶解時のプラズマの分光学的のキャラクタリゼ-ションを試みた。 1.分解能0.16□の分光器、1024チャネルマルチ測光器、二重ピンホ-ル型位置決め装置を組み合わせた、分光測定システムを完成した。 2.上記システムの採用により、プラズマ発光強度の投影面分布が短時間で計測でき、逆ア-ベル変換を施すことによりプラズマ半径方向の真の発光強度分布を精度よく求めることがはじめて可能となった。 3.発光に関するボルツマンの法則、電離気体に関するサハの式などを適用して、FeおよびTi溶解時のArア-クプラズマの温度分布と溶湯蒸気密度の空間分布を決定した。その結果、以下のことが明かとなった a)プラズマ温度はプラズマ柱中心軸より離れるにしたがい低下し最高で6500K程度である。このとき、中心軸から数ミリ離れたところに温度変化の小さい層がある。 b)溶湯ボタン表層部には金属蒸気が高い境界層が存在し、ボタン表層部の電荷担体は金属イオンである。このとき、密度の小さいTiの方が蒸気の分布範囲は広い。 c)ArにH_2を添加するとプラズマ温度は低下するが、溶湯の蒸発量は増加する。溶湯の蒸発中心は陽極点から7mm程度離れて存在する。 d)熱力学的計算から、溶湯の強制蒸発はとけ込みガスの再放出に伴って生ずる。
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