研究課題/領域番号 |
02453070
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学・無機材料工学
|
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
南 努 大阪府立大学, 工学部, 教授 (80081313)
|
研究分担者 |
辰巳砂 昌弘 大阪府立大学, 工学部, 講師 (50137238)
峠 登 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (00081315)
町田 信也 大阪府立大学, 工学部, 助手 (10190381)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
|
キーワード | 高温超伝導体 / 超急冷ガラス / 融液凝固法 / 結晶化 / 臨界温度 / 臨界電流密度 / ファイバ- / 噴霧熱分解法 / 超伝導 / ビスマス系高温超伝導体 / 添加物効果 / 部分溶融 |
研究概要 |
本研究は、液相反応を利用して種々の形態、例えばバルク、膜、微粉、ファイバ-状の優れた超伝導体を作製するための最適プロセスの確立を目的として行ったものであり、得られた主な成果は次の通りである。 1.種々の組成のBiーCaーSrーCuーO系超急冷ガラスの粘性挙動を測定し、ファイバ-化の可能性を検討した。Pbの添加がファイバ-化を容易にすることを見いだし、実際、BiーPbーCaーSrーCuーO系のファイバ-化に成功した。 2.BiーPbーCaーSrーCuーO系超急冷ガラスの結晶化過程について詳しく検討し、110K相の生成には、成分の一部が融解する部分溶融状態の実現が重要であり、また液相の主成分がCa_2PBO_4とCuOであることを見いだした。 3.種々の添加物を含むBiーPbーCaーSrーCuーO系ガラスセラミックスには、最も高いTcをもたらす最適熱処理温度T_<OPT>が存在し、少量加えた添加物は部分溶融温度を変化させ、T_<OPT>に影響を与えることを明らかにした。 4.BiーPbーCaーSrーCuーO系超急冷ガラスに対し、核生成速度の大きい温度域での熱処理により核生成を促進させ、その後結晶成長させる多段階熱処理により、Jcを一桁程度向上できることを見いだした。 5.融液凝固法による高温超伝導厚膜の生成プロセスにおける最適条件を検討した。融液状態から熱処理温度への冷却速度の制御が重要で、この速度が大きいほど厚膜の超伝導特性が向上することを見いだした。 6.融液凝固法によりBiーPbーCaーSrーCuーO系厚膜を作製する際の組成に関してIn、Mo、Nb、Sb、Sn、V、W等の添加効果を検討した。このような添加物は、110K相生成のための部分溶融温度を引き下げ、その結果として最適熱処理温度T_<OPT>を引き下げることを明らかにした。 7.超音波噴霧熱分解法によるBiーPbーCaーSrーCuーO系超微粒子の作製を試みた。組成ずれのない球形の超伝導超微粒子が直接合成できること、また粒径は溶液濃度により容易に制御できることを明らかにした。
|