研究課題/領域番号 |
02453072
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学・複合材料
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
荒田 一志 北海道教育大学, 教育学部函館分校, 教授 (50002548)
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研究分担者 |
中村 秀夫 北海道教育大学, 教育学部函館分校, 助手 (30207906)
松橋 博美 北海道教育大学, 教育学部函館分校, 助教授 (70192341)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1992年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 超強酸 / 固体超強酸 / 金属酸化物 / 触媒 |
研究概要 |
本研究はハロゲン化物や硫酸を担持しない、金属酸化物のみによる安定な固体超強酸触媒の合成を目的とした。Ho値が-12以下の酸強度を有する複合金属酸化物を調製し、しかも500℃以上の高温で使用でき、従来のルイス酸触媒に代わりうるものをめざすものである。 酸化タングステンまたは酸化モリブデンを酸化ジルコニウム担体に結合させると、Ho値にして-15までの酸強度を有する固体超強酸となるが、この合成方法を酸化スズ、酸化チタンおよび酸化鉄の担体に応用して、酸化タングステンを結合させ、超強酸となすことに成功した。この成果はハンガリーのブタペストで開催された第10回国際触媒学会にて発表した。これらの触媒への応用と新しい超強酸の合成として以下にまとめる。 1.炭化水素を用いたチッソ酸化物の還元反応に、酸化タングステン担持酸化チタン超強酸がよい触媒作用を示すことが判明した。このものに更に白金を担持させると極めて高活性となり、現在までに発表されている触媒より高活性であることがわかり、環境問題解決に明かるい見通しが出ており、耐久性を主に試験中である。 2.酸化タングステン,モリブデン系は酸化用触媒としてよく使用されているが、前者を酸化ジルコニウムに担持して超強酸とすると、液相での不均一酸化用触媒となる。他の超強酸は酸化剤として仂き触媒とはならない。タングステンとジルコニウムだけの結合がよく、現在アルコールの酸化反応を中心として研究中だが、液中に溶けている酸素を活性化するもので、非常に興味深い発見である。 3.酸化ホウソを酸化ジルコニウムに担持結合させると超強酸となることを新しく見い出した。最高活性を示す焼成温度は625℃と高く、これまでのものより水への親和性が異なる性質を示す。水の共存での触媒作用や、物性を検討中である。
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