研究課題/領域番号 |
02453092
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
竹内 賢一 京都大学, 工学部, 教授 (50026358)
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研究分担者 |
北川 敏一 京都大学, 工学部, 助手 (20183791)
木下 知己 京都大学, 工学部, 助手 (10026289)
小松 鉱一 (小松 紘一) 京都大学, 工学部, 助教授 (70026243)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 環拡大反応 / ホモアダマンタノン / アダマンタノン / 脱離基ひずみ / ソルボリシス / 炭素陽イオン / オキソカチオン / 結合経由軌道相互作用 / 脱離基ひずみ効果 / 分子力場計算 / カルボニル基 / 立体選択性 / ケトカチオン / 一電子酸化反応 / 3位置換4ーホモアダマンタノン / 4ーヒドロキシアダマンタンー2ーオン / 4ーメトキシアダマンタンー2ーオン / 2ーオキソ橋頭化合物 / 2ーメチレン橋頭化合物 / αーケトカチオン |
研究概要 |
1.かご形化合物の新合成法の開発 先に見いだしたアシル化環拡大法を用いて、従来法では得られなかった、3位にアルキル基、アリ-ル基、または^1Hや^<13>Cの標識を持つ4ーホモアダマンタノンの合成法を開発した。さらに、4ep位にヒドロキシルまたはメトキシ基をもつ2ーアダマンタノンの簡便な合成法を見つけた。2.脱離基のひずみによるイオン化促進の典型例の開発 2位に(Z)ーエチリデン基をもつ剛直構造のかご形橋頭化合物のS_N1型イオン化が、(E)体よりも200ー10,000倍容易であることを見つけ、その原因が反応中心に直結する脱離基原子と骨格原子とのひずみに起因することを分子力学計算によって確認した。3.2ーオキソカチオンの構造に関する研究 アシル化環拡大法によって新たに合成した、環の柔軟性が異なる種々の2ーメチレンおよび2ーオキソ橋頭化合物のソルボリシス速度を測定した結果、前者のカチオンでは構造が柔軟になるにつれてアリルπ共役の程度が大きくなるが、後者の2ーオキソカチオンではカルボニル基によるπ共役安定化効果が全く検出されないことを見つけた。この結果から、近年提案されている2ーオキソカチオンの共鳴寄与が重要ではないことが結論された。4.3ーオキソカチオンの結合経由軌道相互作用 先にわれわれは、3ーオキソビシクロ[2.2.2.]オクトー1ーイルカチオンが異常に安定化されていることを見つけ、その原因がオキソ基酸素の非共有電子対とカチオン中心のp軌道との結果経由軌道相互作用であることを提案した。本研究課題では、第二級および第三級4ーオキソー2ーアダマンチルカチオンについて実験および理論計算によって検討を加えた結果、前者には存在する結合経由軌道相互作用が後者では消滅することを明らかにした。
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