研究課題/領域番号 |
02453094
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
新海 征治 九州大学, 工学部, 教授 (20038045)
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研究分担者 |
和田 冨美夫 九州大学, 工学部, 助手 (90108671)
有村 隆志 九州大学, 工学部, 助手 (30184295)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | カリックスアレ-ン / 光学活性 / 不斉認識 / ホスト・ゲスト化学 / 包接化学物 / 分子認識 / 大環状化合物 / イオン選択性 / 包接化合物 / 不斉識別 / ホスト化合物 / トポロジ-異性 / シクロファン / 光学分割 |
研究概要 |
研究過程の中で、機能化されたカリックスアレ-ン類は有機分子や金属分子に対してホスト化合物として作用し、分子形、金属形、金属イオンのサイズ、金属イオンの分子軌道などの差異によりゲストを識別する能力を持つことが明らかとなった。この知見を踏まえて、光学活性分子を識別する能力を有するホスト化合物をカリックスアレ-ンを基体として分子設計する研究に着手した。方法論としては、(1)光学活性の官能基をカリックスアレ-ンに導入する、(2)非対称に置換基を導入し、環構造に由来する不斉カリックスアレ-ンを合成する、の二通りが考えられる。我々は、まず(1)の方法論より着手した。その結果、光学活性基で修飾したカリックスアレ-ン類においてはホスト・ゲスト錯体の形成が円偏光二色性スペクトルを利用して容易に検知できることが明らかとなった。 一方、(2)の方法論は全く未知の問題を含んでいる。カリックス[4]アレ-ン上にA→B→C→Dと置換基を並べた場合、その順序が右回りと左回りとでは光学対掌体の関係になる。しかし、フェニル基の上下が反転したものが存在すれば、それは明らかに立体異性体であるし、フェニル基4個が反転すればラセミ化が起ってしまう。したがって、カリックス[4]アレ-ンの光学対掌体を合成するためには、フェニル基の反転を止めた上で唯一の立体異性体を合成すれば良い訳であるが、これは容易なことではない。この目的を達成するために、我々はカリックス[4]アレ-ンのコンホメ-ション異性体を自由に作り分けるのに必要な基礎技術を確立することにした。その結果、'cone'構造を持つ光学対掌体を合成し、光学分割することに世界で初めて成功した。この新規な光学活性カリックス[4]アレ-ンは不斉認識、不斉合成などの分野に大きな可能性をもたらすものと信じている。
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