研究課題/領域番号 |
02453124
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
赤沢 尭 名古屋大学, 豊学部, 教授 (20023400)
|
研究分担者 |
山口 淳二 名古屋大学, 農学部, 助手 (10183120)
高倍 鉄子 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60089852)
林 誠 名古屋大学, 農学部, 日本学術振興会特別研 (50212155)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
|
キーワード | アミロプラスト / オルガネラ / デンプン / ショ糖 / アデニレ-ト・トランスロケ-タ- / ADPG / ショ糖合成酵素 / 葉緑体 / AOPG / 生合成 / トランスロケ-タ- / 遺伝子発現 |
研究概要 |
本研究は、sycamore培養細胞から単離したアミロプラストの機能を生化学、細胞生物学の手法を駆使して明かにしようとするものである。研究は以下に示すような成果をあげた。 1.細胞内オルガネラ膜を通過して輸送される上記物質の変動を迅速かつ精密に測定するため、「2重シリコンオイル遠心法」を開発した。この手法を用いることによって、生体膜におれる物質透過機構、あるいは内・外包膜間隙の正確な容量測定等が可能となった。 2.これまで明かにされているミトコンドリアの内膜に局在するadenylate translocatorと同様のタンパク質が植物細胞内に各種オルガネラ膜(葉緑体アミロプラスト・プロプラスチド・液胞)に広範に局在することを明かにした。ことにプラスチドに局在するadenylate translocatorは、ADPGに対しても著しく高い親和性をもつことが明かとなった。 3.Sycamoreアミロプラストやホウレンソウ葉緑体にADP[^<14>C]Glcを前駆体として与えたデンプンの生合成実験の結果、translocatorによってプラスチドに直接輸送されたADPGがデンプン合成反応に利用されることが証明された。 4.ADP特異的ショ糖合成酵素(ADPーSS)の存在を発見した。 5.これら一連の実験結果によって、ADPGが液胞においてショ糖を基質としてADPーSSによって合成され、その後adenylate translocatorを媒介としてプラスチドに輸送され、デンプン生合成の前駆体として使用されるという新しいショ糖ーデンプン転換の機構を提唱するにいたったのである。
|