研究課題/領域番号 |
02453125
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用生物化学・栄養化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉本 悦郎 京都大学, 農学部, 教授 (50026522)
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研究分担者 |
井上 和生 京都大学, 農学部, 助手 (80213148)
河田 照雄 京都大学, 農学部, 助手 (10177701)
伏木 亨 京都大学, 農学部, 助教授 (20135544)
樋口 雅子 京都大学, 農学部, 教務職員 (40110762)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1992年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1991年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 細胞分化 / 小腸上皮細胞 / 細胞増殖 / 脂肪細胞 / IEC-18細胞 / 3T3-L1細胞 / 増殖因子 / 前駆脂肪細胞 / IEC細胞 / 3T3ーL1細胞 / 分化誘導因子 |
研究概要 |
高等動物は、200種類以上の高度に分化した細胞から構成されているが、これらは、たった1個の受精卵から分化・増殖したものである。また、成熟細胞の多くは、未分化の幹細胞の分化・増殖と正しい移行によって構造と機能が維持されている。組織の形成や維持にとって日常的に摂取する食品が重要な役割を果していることは言うまでもない。従って、細胞の分化・増殖を制御する内因性および外因性(食品由来など)因子を明らかにし、その作用機構を明らかにすることは、健康科学・予防医学上極めて重要な研究課題である。本研究では、栄養生化学的見地から極めて重要な2つの細胞分化系に着目し、細胞の分化・増殖に対する制御因子を明らかにし、以下のような成果を得た。 小腸上皮細胞幹細胞のモデルとしてラット小腸由来の培養細胞を用い、小腸上皮細胞の増殖・分化の制御因子の解析のために極めて重要と考えられる増殖・分化特異的分子の検出のためのモノクローナル抗体の取得を試みた。その結果、IEC-6細胞においてラット小腸絨毛を特異的に認識するモノクローナル抗体が複数取得できた。これらによって、小腸上皮細胞の増殖・分化に伴って発現してくる機能性分子、制御因子の構造解析、局在性や動態を明らかにする基盤が確立された。 前駆脂肪細胞のモデルとして3T3-L1細胞を用い、ヒトを含む各種高等動物の脂肪組織中に前駆脂肪細胞の増殖を特異的に促進する分子量約25,000の新規タンパク性因子を見いだした。また、この因子をウシ脂肪組織より単離精製し、N未端のアミノ酸配列を決定するとともに本因子がエネルギー摂取に応答して生成されることを動物実験によって明らかにした。さらに、脂肪細胞の分化過程において脂溶性ビタミン類の受容体群が核内転写調節因子とし、深く関与している可能性を示唆した。
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