研究課題/領域番号 |
02454011
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
植物生理学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
浅田 浩二 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (50027182)
|
研究分担者 |
遠藤 剛 京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (90201962)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1991年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
|
キーワード | らん藻 / Synechocystis PCC 6803 / Synechococcus PCC 7002 / 活性酸素 / 循環的電子伝達素 / Synechocystis PCC6803 / Synechococcus PCC7002 / 循環的電子伝達 / アスコルビン酸ペルオキシダ-ゼ / アスコルビン酸 |
研究概要 |
1.らん藻には、葉緑体と同様に光還元生成物を電子供与体とするペルオキシダ-ゼ反応で過酸化水素を消去できる種とできない種が存在し、これはアスコルビン酸ペルオキシダ-ゼ活性の存否と対応する。しかしこのペルオキシダ-ゼの直接の電子供与体のアスコルビン酸ではないことを見出した。このペルオキシダ-ゼが存在しない種では過酸化水素の消去は、専らカタラ-ゼに依存していた。 2.光・酸素ストレス下では、電子伝達系で過剰な還元力が生成し、細胞成分に障害をもたらすが、らん藻の呼吸伝達鎖は、光合成電子伝達鎖と共役しているため、過剰な還元力が生じた際の還元力の消去に機能している可能性がある。こうした光合成と呼吸の相互作用を解析するため、パルス振幅変調蛍光計を用いた分光法による分析手段を開発した。らん藻、Synechococcus PCC7002,Synechocystis PCC6803では、呼吸基質の酸化分解による還元力のプラストキノンプ-ルへの流入が大きく暗所でもプラストキノンが還元状態にあることが幾つかの電子伝達阻害剤存在下での光化学系I反応中心P700の吸光度変化から推定された。またS.6803を用いた実験でNADPHプラストキノン還元酵素をもたない突然変異株では、赤外光照射下のP700の酸化が促進された。またDCMU存在下、飽和白色光パルス照射後のP700^+の再還元速度が赤外光照射後のそれに比較して著しく速いことから、この酵素がらん藻では呼吸ばかりではなく、循環的電子伝達にも機能していることが明らかになった。この呼吸および循環的電子伝達によるプラストキノンの還元活性は、上述のらん藻2種やクラミドモナスでは極めて高いが、高等植物の葉緑体やアナベナでは、低かった。
|