研究課題/領域番号 |
02454039
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
作物
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
石原 邦 東京農工大学, 農学部, 教授 (70014925)
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研究分担者 |
大川 泰一郎 東京農工大学, 農学部, 助手 (80213643)
平沢 正 東京農工大学, 農学部, 助教授 (30015119)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1992年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1991年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 葉の老化 / サイトカイニン / 根の活性 / イネ / バイオアッセイ / 同位体希釈法 / 光合成 / 品種間差 / 老化 / 出液 / 根 / 水稲 / クロロフィル / 結合型ゼアチン / 葉 / 分げつ |
研究概要 |
作物は、生育期間中とくに生育後半の子実生産の段階に、下葉から葉が黄化し枯れ上がり、これによって収量の低下する現象がしばしば認められる。この要因として、地上部と地下部の生育が均衡していないことによって葉の老化が促進され、光合成の低下していることが考えられる。本研究では最初に、水稲の多収性品種の生理生態的特性について研究をすすめてきた結果、多収性の要因として葉の老化が遅く、生育後期迄高い光合成を維持しているという性質が極めて重要であることがわかった。このように葉の老化をめぐる問題は品種改良からみても、作物の栽培上からみても関心がもたれるので、葉の老化過程がいかなる要因によって影響を受け、いかなる要因によって遅れ、促進されるかについて、水分生理、光合成、根の生理的活性、植物ホルモンに着目して葉の老化過程を制御している機構を追究してきた。その結果、葉の老化に対しては葉内水分の低下、根の生理的活性、とくに養分吸収などが影響するが、水稲多収性品種の生理生態的性質の性質の追究から得られた葉の老化の早い日本晴と遅いアケノホシを比較することが重要であると考えた。比較の結果、両品種とも根の生理的活性を表わす出液速度と生物検定法および安定同位体希釈法によって測定した出液中に含まれる各種のサイトカイニン量は出穂期が最大で、その後低下をつづけるが、その低下程度が異なり、老化の遅いアケノホシでは出穂期から登熟後期まで高く維持され、葉の老化はこれらサイトカイニン、とくに結合型サイトカイニンによって制御されていることが明らかとなった。今後根のサイトカイニン形成能力の品種間差異について、分子生物学的に研究をすすめることが重要と考える。
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