研究課題/領域番号 |
02454080
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
水産学一般
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
鈴木 亮 広島大学, 生物生産学部, 教授 (70221330)
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研究分担者 |
中川 平介 広島大学, 生物生産学部, 教授 (00034471)
荒井 克俊 広島大学, 生物生産学部, 助教授 (00137902)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1992年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1992年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1991年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 純系魚 / 異数体 / 雌性発生二倍体 / 雄性発生二倍体 / 倍数化 / 純系実験魚 / 第二極体放出阻止 / 第1卵割阻止 / 紫外線照射精子 / 第2極体放出阻止 |
研究概要 |
紫外線照射によって、遺伝的に不活性化した卵あるいは精子を用いて、雌性発生あるいは雄性発生を誘起し、さらに第1卵割を阻止して染色体を倍数化し、遺伝的に斉一化した魚、すなわち純系魚を得る目的で、ドジョウ(Misgurnus anguillicaudatus)を実験材料として、作出諸条件の解明、作出魚の倍数性や同型接合性の判定法等を中心に研究を行い、次のような成果を得た。 1.予備実験により、天然四倍体およびそれから得た三倍体、通常二倍体、雌性発生半数体を素材として、初期胚の染色体観察による倍数性判定法、並びに赤血球長径による判定法を確立した。 2.紫外線照射精子媒精卵の第1卵割を阻止して雌性発生二倍体を得るために、媒精卵の温度処理や圧力処理の諸条件を検討した結果、媒精卵を30〜35分後に800kg/cm^2、1分間処理が最も効果的であることが明らかになった。また得られた二倍体のアイソザイム遺伝子座の検討を行ったところ、同型接合の純系であることが判明した。 3.ドジョウ卵では、1875〜7500ergの紫外線照射で遺伝不活性化が完全に起こることが判明した。この照射卵を正常精子媒精後、圧力処理で第1卵割を阻止したところ、生存性の雄性発生二倍体が作出できた。劣性遺伝子支配の緋色を父方の指標とした実験で、卵割阻止型雄性発生二倍体であることが証明できた。これらも、父方のゲノム由来の純系魚と判断された。 4.卵割阻止型雌性発生二倍体や雄性発生二倍体の胚は、一般に生存率が低かった。胚における染色体観察に結果、二倍体のほかに半数体や染色体断片等の構造異常を伴う染色体を持つ異数体が多くみられ、これが生存率低下の大きな要因となっていることが推察された。
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