研究課題/領域番号 |
02454088
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
農業気象・生物環境制御学
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
古在 豊樹 千葉大学, 園芸学部, 教授 (90081570)
|
研究分担者 |
高垣 美智子 千葉大学, 付属農場, 助手 (00206715)
富士原 和宏 千葉大学, 園芸学部, 助手 (30211535)
林 真紀夫 東海大学, 開発工学部, 助教授 (60092087)
|
研究期間 (年度) |
1990 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
|
配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
1991年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1990年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
|
キーワード | 植物組織培養 / マイクロプロパゲション / 光照射装置 / 環境調節 / 光合成 / 光ファイバ / 培養苗 / 物理環境 / 湿度 / 蒸散特性 / 培養 |
研究概要 |
培養植物の光合成による生長を、最小照明電力消費料で達成するための、培養植物生長促進用照明装置を試作し、その基礎デ-タを得ると共に、実用化にあたって問題となるであろうような点を検討した。平成2年度には蛍光灯を用いた側方光照射装置を開発し、平成3年度は光ファイバ-を用いた側方光照射装置を開発した。そして、両年度において培養植物を用いた基礎的試験を行なった。 試作した照明装置は、光源を培養室の外に設置して、照射光から光合成有効放射だけを集光した後、散光性光ファイバを用いて培養室に光を導入するものである。培養植物への光照射は、上方からではなく、側方から行うことにより、培養植物の徒長を抑制し、また培養植物の下方部分にも光照射されるようにしてある。 本装置を用いて、葉付き単節を外植体とするバレイショを培養して、従来の培養法と比較したところ、本装置によって、光合成、生体重、乾物重が、従来法に比較し、増大するだけでなした。さらに高品質苗の必要条件である、草丈の短い、いわゆる、がっしりした培養苗が得られた。本装置で培養された苗の光合成、蒸散特性は、従来法による培養苗のそれらに比較して、良好であった。 本装置を用いると、培養室の冷房負荷が軽減され、培養室の空間が有効利用される。これらの点に関して予備的な検討を行った。本装置では、培養器の縦積みが可能であり、縦積みしても生長に影響がないことが実験的に確かめられたので、培養室空間の有効利用については実用性が高い。培養室の冷房負荷軽減については、実験的検討はできなかった。本装置を用いての総電力消費料、各種エネルギ変換効率についても今後の課題である。 上述の結果の他に、光照射時における光強度分布、熱収支、培養器内二酸化濃度分布などの基礎デ-タも収集し、基礎的検討も行った。その結果、本研究は基礎的および応用的成果が高いことが明らかになった。
|